「もぐもぐもぐ」。愛らしいしぐさで餌を頬張るマナティー。水槽を悠々と泳ぐエイに、元気にジャンプするイルカ―。本部町にある人気スポット・沖縄美ら海水族館は、海の生き物の魅力をオンラインで体感してもらおうと動画投稿サイトユーチューブを使った動画配信に力を入れている。
コロナ禍で休館や催し中止を余儀なくされた昨年から、SNS発信を強化。2020年度は56本を配信した。内容は生き物の解説や飼育員密着ルポ、生き物が題材の工作など多様だ。
3頭を飼育するマナティーの動画では、給餌体験の流れや、野菜を前脚で押さえて食べるマナティーの姿を解説付きで間近に見ることができる。個体にもよるが1日約25キロの野菜を食べるという。飼育員の深田晋悟さんは「ゆったりと動いて食べる姿を見て、癒やされてほしい」と話す。
動画配信で工夫するのは生き物の生態を分かりやすく伝えることだ。
沖縄美ら島財団業務課利用サービス係の太田航平さんは「『初めて知った』などのコメントが付くと、配信して良かったと感じる。動画で興味を持ち、次はぜひ来館して自分の目で沖縄の生き物に触れてほしい」と呼び掛けた。「おうちで水族館を楽しもう!」の動画は、こちら(https://www.youtube.com/channel/UCXjkj8-HaOvX7o-fzhOu7Ng)から見ることができる。
<一口メモ>
2002年に開館した本部町の海洋博公園内の水族館で、これまでに5千万人超が訪れた人気観光地。魚類最大の種ジンベエザメやナンヨウマンタが観察できる巨大水槽「黒潮の海」が目玉。イルカショー「オキちゃん劇場」をはじめ、豊かな沖縄の海を体感できる。
(岩切美穂)
新型コロナウイルスにより、今年の大型連休も「ステイホーム」を余儀なくされている。そんな中、県内の観光施設は密を避けるためインターネットを活用したオンラインツアーなどを展開。家にいながら楽しめる観光施設を紹介する。