新型コロナウイルス感染拡大を防ぐ「まん延防止等重点措置」の適用期間が延長されたことを受け、県は9日の対策本部会議で対処方針を変更し、重点措置の対象区域に、新たに石垣市を追加することを決定した。同市の適用期間は12日から31日まで。追加によって重点措置の対象は県内11市5町となる。県内全域の飲食店などへの時短要請も31日まで延長する。さらに、新たな対策として映画館やショッピングセンターなどの大型施設に対しても、14日から営業時間短縮を要請する。
石垣市については、感染が収まっていたものの、この数日間で感染者が出始めていることなどから、県は同市との協議を踏まえた上で、追加を決定したと説明した。
重点措置地域の飲食店が正当な理由なく時短要請や命令に応じない場合、県は20万円以下の過料を科すことができる。
新たに営業時間の短縮を要請する大型施設は、床面積が千平方メートルを超える施設が対象となる。
劇場や映画館、集会場などは午後9時まで、ショッピングセンターなどは食品など生活必需品売り場を除き、午後8時までの時短を要請する。
大型施設の時短要請について、県は変異株の割合が増加していることなどを踏まえ、「不要不急の外出自粛の徹底や、施設に人が集まり、飲食につながることを防止する必要がある」と説明した。
対策本部会議後に記者会見した玉城デニー知事は、対処方針の変更について「医療提供体制の崩壊を避け、一層の重点的な取り組みを進めることで、警戒レベルを現在の最高の第4段階から、第3段階へ引き下げることを目指す」と強調。県民に対して、これまでの対策に加えて、路上や公園などでの集団飲酒の自粛などを新たに求めた。
玉城知事は、経済界からの意見を受け、簡易検査キットによる抗原検査の活用など、検査体制の拡充を図る方針も表明した。ワクチンについても民間委託を検討するなど、迅速な接種に取り組む考えを示した。