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「来年からのプロ野球が楽しみって思ってもらえるのが、もう半端なく嬉しくて」

 

12月19日に自身のInstagramで行ったインスタライブで、こう語ったのは日本ハムファイターズの新庄剛志(49)。来季から監督に就任することが11月に発表されて以降、一挙手一投足が連日ニュースで取り上げられている。

 

バラエティ番組にも多数出演し、12月9日には『アウト×デラックス』(フジテレビ系)で、「これからキャンプ行くまで(テレビ番組に)15本ぐらい出る。出て、日本ハムファイターズというのを売らないと。それが俺の仕事やし、今は」と語った。

 

“ビッグボス改革”でこれまでにない監督像を体現する新庄。チームをまとめる監督としての真価はどうなのか。筑波大学体育・スポーツ心理学助教の雨宮怜氏はスポーツ心理学の見地からこう分析する。

 

「もともと野球に興味がなくても、メディアを通して日本ハムの新監督が新庄監督であることを知ったかたは多いと思います。もちろん監督が目立ちすぎることを、あまりよく思わないかたもいるかもしれませんが、こうしてチームに注目が集まることは、多くの選手たちにとってモチベーションの向上に繋がると考えられます」

 

新庄のメディアを使った型破りなマネジメント術。11月の秋季キャンプでは、清宮幸太郎選手(22)にマンツーマン指導した際の内容を報道陣に、

 

「『ちょっとデブじゃね? やせない?』って。今はちょっとキレがない気がする。『やせた方がモテるよ、かっこいいよ』と(指導した)」

 

と明かし、多くのメディアに取り上げられていた。

 

個人間の会話を報道陣へ公表することについて雨宮氏はこう語る。

 

「結果的に清宮選手は減量に成功していましたよね。新庄監督がInstagramでそのように投稿されていました。メディアに取り上げられたことによって、清宮選手はより一層、指摘を改善しなければと思ったのではないでしょうか。

 

高校時代から注目されていた清宮選手ですが、最近の成績は期待されていたほどではないのは、周知のことかと思います。彼の性格を鑑みて、どうしたらモチベーションを上げられるかを新庄監督なりに考えたうえでの行動ではないでしょうか。

 

また野球選手に限らずスポーツ選手というのは、厳しく指導されるよりも相手にされないことに不安を感じるかたが一定数いらっしゃるようです。新庄監督のように、修正すべきところをストレートに伝えられることは、選手にとって『自分のことをちゃんと見てくれているんだ』『自分に期待してくれている』という安心感にも繋がります」

 

■「優勝なんか目指しません」宣言の意図

 

さらに新庄の就任会見で波紋を呼んだ「優勝なんか目指しません」宣言。「優勝という高い目標を持ちすぎると選手はうまくいかないと僕は思っているんですよ」と説明していた。この一連の発言を雨宮氏は、「優勝などの長期目標だけではなく、そこに到達するための短期的な目標を掲げることが重要」と言いこう続ける。

 

「優勝は一人一人がレベルアップして達成される結果です。日々の目標として掲げると、達成には時間がかかりますしチーム単位のことなので、選手はなにをすればいいのか迷い、スランプに陥ってしまう可能性があるのです。

 

新庄監督は、日々の積み重ねを大事にするタイプなのかもしれません。短期的目標を選手に持たせることによって、日々の達成感がうまれ、選手たちのメンタルを安定させますし、技術面の向上にもつながります」

 

メディアを巧みに使い選手によって対応を変え、コツコツと努力を積ませる。そんな新庄の監督力を総括して、雨宮氏はこう絶賛する。

 

「新庄監督は学問として研究されているリーダーシップ理論が備わっている方だなと感じます。無意識の可能性もありますが、きっと新庄監督自身の経験などから考えて行動している結果なのではないでしょうか」

出典元:

WEB女性自身

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