「なんか寂しい気持ちになりますね」
このようにコメントしたのは、日本ハムの新庄剛志監督(50)。1月24日、フリマアプリ「メルカリ」で自身の名刺が大量に出品されていたことについて、自身のインスタグラムでコメントした。
「名刺は札幌駅前通地下歩行空間に『持ち帰りO K』の広告として貼り出されたものです。約4,000枚が貼り出されましたが、掲示されてからわずか2時間ほどで全てなくなりました。ビッグボスの圧倒的な人気ぶりを感じました」(地方紙記者)
ところが、持ち帰られたと見られる名刺がフリマアプリ「メルカリ」で転売されるという事態に。そこで新庄監督が冒頭のようにコメントしたのだった。
メルカリを始めとするさまざまなフリマアプリでの売買がすっかり浸透した昨今。安心安全な売買が可能となっている一方で、転売行為が問題視されることも少なくない。
なかでも特に問題視されているのが、フリーペーパーや機内誌といった無料で手に入るものの出品だ。これは「0円仕入れ」と呼ばれるもので、いかにして無料で手に入れ、利益を得るかを指南するサイトも存在する。
今回メルカリに出品された新庄監督の名刺も「0円仕入れ」といえるもの。無料で手に入り、さらに利益を生み出せるという性質のものだけに、1人で複数枚を出品しているユーザーも見られた。
しかし、転売目的で無料配布のものを持ち帰ると、窃盗罪になる可能性もあるという。ときわ綜合法律事務所の吉田要介弁護士は指摘する。
「今回の名刺は、販売が許可された状態で配布されたわけではありません。そのため、販売目的で持ち帰ると窃盗罪が成立する可能性があります」
果たして何枚から罪になるのだろうか。
「転売目的で持ち帰った場合は、たとえ1枚であっても罪に問われる可能性があります。ただ、例えば記念に持ち帰ったがのちに販売することにしたというように、当初は転売するという目的がなかった場合には窃盗罪には当たりません」
さらに吉田弁護士は続ける。
「持ち帰って販売した数が10枚以上となると、持ち帰った時点で転売するという目的を持っていたことが否定できず、窃盗罪に問われる可能性が高くなると思われます」
本当に欲しい人の元に届くよう、良識ある行動が求められている。