(写真:FBIが配布している指名手配ポスター) 画像を見る

米連邦捜査局(FBI)は6月30日、One Coin創業者のルジャ・イグナトワ(42)を最重要指名手配犯リストに加えたと発表した。女性が最重要指名手配されるのは、FBIが発足して以降11人目だという。

 

イグナトワは2014年、ブルガリアを拠点に暗号資産企業「One Coin」を創設。同名の仮想通貨ワンコインをビットコインに代わる新たな仮想通貨として売り出し、広く投資を呼びかけた。

 

しかしその実態は、出資者から募った資金を、配当として新たな出資者に渡すだけのポンジ・スキーム(出資金詐欺)であり、マルチ商法まがいのビジネスモデルだったとCBS NEWSは報じている。

 

1980年にブルガリアで生まれたイグナトワは10歳のときに家族でドイツへ移住。

 

彼女のLinkedinのプロフィールには、コンスタンツ大学で国際私法の博士号を取得した後、オックスフォード大学で経済と法律を学んだと書かれている。

 

卒業後はマッキンゼー・アンド・カンパニーに勤め、アソシエイト・プリンシパルにまで出世。さらに2社を経てOne Coinの設立へと至ったという。

 

イグナトワは、暗号通貨ワンコインを購入し、それを売れば手数料として報酬が支払われると謳って出資者を募り、約40億ドル(約5400億円)を集めた。

 

その辣腕は「クリプト・クイーン(仮想通貨の女王)」との異名を取るまでになり、かつてはその贅沢で優雅な暮らしぶりがメディアでもてはやされていた。

 

しかしFBIの発表によると、他の暗号通貨に使用されているブロックチェーン技術による保護はワンコインには適用されておらず、資産としては無価値だったという。

 

BBCは「暗号通貨の黎明期に、熱狂的な投機熱を利用し、完璧なタイミングで計画を立てた」という連邦検察官トップのダミアン・ウィリアムズのコメントを伝えている。

 

世界中の数百万人にも及ぶ投資家を相手に大規模な詐欺計画を主導した容疑で、FBIはイグナトワを最重要指名手配し、逮捕に繋がる情報には10万ドルの報奨金を支払うと明らかにした。

 

BBCによると、イグナトワが最後に目撃されたのは2017年、ブルガリアからギリシャに向かう飛行機に搭乗した時だったという。

出典元:

WEB女性自身

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