モラルに欠けた発言をする司会者の炎上が相次ぐ昨今。視聴者は、彼らをどんな目で見ているのだろうか? 好き&嫌いな男性MCを調査したところ、令和の世に求められる司会者の姿が見えてきた。
「お昼どきの情報番組で、“手ぶらでは行けない”と言ったレポーターに対し、自分の胸に手を当てて“手ブラ?”としつこく絡む、髙嶋政宏がキモい」(30代)
「宮根(誠司)さんの、レポーターに上から目線で質問して、答えられないと“そんなことも調べないの?”という威圧的な態度は、どうかと思う」(50代)
主婦の情報源ともなる各局の情報番組は、男性MCで独自性を打ち出しているが、ときには行きすぎ、不快感につながることも。
時代はどんなMCを求めているのか──。本誌はクロス・マーケティングのQiQUMOなどを使い、395人にアンケート調査を実施。好きなMC、嫌いなMCをランキング化した。
メディア研究家の衣輪晋一さんが分析する。
「一昔前なら、押し出しの強いMCの意見や毒舌も“よく言ってくれた”と好意的に受け止められましたが、今は受け入れられづらいよう。見た目もソフトで、どんなコメントも柔らかく包み込み、番組に波風を立てない“低反発マットレス型MC”が人気ですね」
その代表格が「好き」で1位となっている『THE TIME,』(TBS系)の安住紳一郎アナウンサー(48)だ。ドラァグクイーンのエスムラルダさんが語る。
「『ぴったんこカン・カン』で泉ピン子さんなど“猛女”相手に対応力が磨かれたのかも。たまにちょっと困った表情を浮かべるところなど、天性のものでは」
テレビコラムニストの桧山珠美さんは、こう見る。
「街中ロケであっても、必ずスーツにネクタイ姿で、局アナとしての節度を守っているところも好感が持てます。フリーにならないのも“金に汚くない”という印象に結びついているんでしょうね」
「好き」ランキングで5位の『スッキリ』(日本テレビ系)加藤浩次(53)は、宮迫問題のとき、大手所属事務所にもかみついた。
「そこに男気を感じた人も多いはず。ただ、信念を貫くタイプは、反感を買うこともあるので、それが『嫌い』で4位に入った理由かもしれません」(衣輪さん)
「好き」にも「嫌い」にも入っているのは、ある意味、注目度が高いということなのだが――。