「6月末にお電話をいただき、絶句してしまいました。あれほど健康に留意している秋野さんが、がんに罹患するとは意外でした」
驚きを隠さないのは、秋野暢子(65)と長年の交流がある医師。
7月4日、秋野がブログでがんと診断されたことを明かした。
《私のガンは頸部食道がんの重複ガンです。重複ガンとは転移したのではなく、数カ所同時ぐらいにできるんだそうです。食道の上下に3箇所みつかりました。ステージは2〜3だそうです》
秋野の健康生活について芸能関係者はこう語る。
「ヨガ、ストレッチ、筋トレで汗を流すばかりでなく、朝晩の日課として、深く呼吸をする『10カウントブレスヨガ』を行っていることを昨年のインタビューで明かしています」
彼女の健康法の特徴の1つがポジティブ思考を保つこと。朝は免疫力をアップするために、大声で笑うことをルーティンにしており、夜は夜で、その日にあった幸せな出来事を書き留める「幸せ日記」をつけていたという。
食道がんが発覚してからも、ポジティブな姿勢を保つように病室で努力しているようだ。ブログでもこんな気持ちをつづっている。
《今日からガンという鬼との闘いが始まります。絶対に鬼退治してやる!と決めました》(4日付)
《(6月に全治4週間と診断された)骨折の足を庇いながらスクワット、腹筋、上半身の運動を少しずつ続けています》(6日付)
《5年後、10年後どうなっているか? 私は楽しみにしています。(中略)今、同じ病で苦しみ耐えていらっしゃる方々 ご一緒に闘いましょう》(9日付)
「甲南回生 松本クリニック」の松本浩彦医師によれば、
「がんと闘うにあたっていちばん大切なものは勇気です。秋野さんのブログからは、そうした強い気持ちも伝わってきます」
秋野の“前向き”の原動力になっているのは一人娘の存在だ。秋野の知人が語る。
「彼女には28歳になるお嬢さんがいます。秋野さんは’01年に離婚し、それ以降はシングルマザーとしてお嬢さんを育てました。
秋野さんが38歳のとき、実母が病気で逝去しています。そのとき延命措置をするかどうかを秋野さんが判断せねばならず、つらい思いをしたそうです。彼女がその“呪縛”から脱却するためには長い歳月が必要でした」
50歳のときに悔いのない人生を生きることを誓った彼女は、同時に「自分は娘の足かせになることは避けたい」と、考えたという。
「それから15年、彼女は人一倍健康に留意するようになり、また日本尊厳死協会にも入ったのです。すべてはお嬢さんに介護などの負担をかけたくないという思いからでした。がん闘病でも前向きな姿勢を崩さないのは、“くじけない母の背中を娘に見せなければ”と、考えているからなのでしょう」
また前出の秋野と長年の交流のある医師は、
「自分のことで娘には迷惑をかけたくないと、秋野さんはよく言っていました。秋野さんは気丈な方ですが、大変な治療を受けるのですから、(娘さんにも)頼るべきときには頼ってほしいと思いますね」
一昨年に一人暮らしを始めた長女だが、いまは秋野の愛犬たちの世話をするために実家に戻ってきているという。
9日付のブログで秋野は、《声帯も食道も温存して、化学放射線療法で癌を叩く方法》を選択すること決断したと明かした。
娘への愛を力にして、秋野が食道がんを克服することを祈りたい。