女王エリザベス2世の死去により、73歳でついに玉座についたチャールズ国王。英国内における彼の人気が高くないことは周知の事実であり、“チャールズを飛び越えてウィリアムを即位させるべき”だという英国民の声も多かった。王室内にも、同様の意見を持つ人物がいたとMirrorが報じている。
王室作家アンジェラ・レヴィンの新刊「Camilla: From Outcast to Queen Consort」の中で、チャールズ国王の弟アンドルー王子が、兄の即位を阻止するために懸命のロビー活動を行っていたと明かされているという。
未成年への性的暴行疑惑で公務から引退し、名誉軍人としての肩書きも全て失ったアンドルー王子は、ヘンリー王子同様に、当初女王の国葬での軍服着用を許可してもらえなかった。
チャールズ国王がアンドルー王子に厳しく接するのは今に始まったことではない。兄弟の確執は数十年にわたって続いているとレヴィンは新刊の中で指摘。アンドルー王子は、カミラ王妃がまだカミラ・バーカー・ボウルズだった頃から彼女を毛嫌いしていたという。
アンドルー王子はカミラ王妃について、「意地悪で役に立たない女」とひどく毒づき、チャールズ国王とカミラ王妃の結婚を止めさせるよう女王を説得していたことも新刊に綴られているとMirrorは伝えている。
また、アンドルー王子の妻だったセーラ元公爵夫人(1996年に離婚)とダイアナ元皇太子妃は仲が良く、“ウィリアム王子を王位に就けてアンドルー王子が摂政になる”と、3人で画策した逸話についても触れている。アンドルー王子は女王のお気に入りの息子だったとされているが、この構想を聞いた女王は、「非常に否定的で、非常に不愉快な思いをした」とレヴィンは書いているという。
そんな“ロビー活動”が実ることはなく、大嫌いな兄夫婦が国王夫妻となることを阻めなかったアンドルー王子。女王という後ろ盾を失い、さらにその立場は弱いものとなっていきそうだ。