2022年も数々のドラマが放映され、世間の注目を集めてきた。社会現象を起こした作品もあった一方、視聴者の期待に答えられなかった作品もちらほら。
まもなく2022年も終わる今、あらためて視聴者の反応を探るべく、本誌では今年放映されたドラマに関するアンケートを実施。不名誉な「視聴してがっかりした」作品に選ばれてしまったのは?
3位にランクインしたのは、同率で『となりのチカラ』『六本木クラス』『新・信長公記 ~クラスメイトは戦国武将~』の3作品。順に意見を追っていこう。
■「すべてが活かしきれてない」
『となりのチカラ』(テレビ朝日系)は、とある一家が東京23区外のマンションに引っ越してくることで始まる物語。所帯を持ちながらも「小説家志望」という主人公の父役を松本潤(39)、その妻役を上戸彩(37)が務め、脚本は『家政婦のミタ』で知られる遊川和彦氏。キャスティング、脚本からも注目が集まっていた今年の1月期のドラマだ。
それゆえ、放映前の高い期待を裏切られたという意見が散見された。
「面白い演技派の俳優さんもたくさん出ていたけれど、すべてが活かしきれていない印象で、全体的に面白さを感じられなかったです」(30代女性/会社員)「好きな遊川脚本ということもあり観ていたが、家族と主人公の温度差と振る舞いがイマイチで、途中で止めてしまった」(40代女性/会社員)
サブスクリプションサービスの浸透によって、世界で評判のドラマと触れる機会も増えたことで、豪華キャストだけでは物足りないと思ってしまう人が増えたのかもしれない。
大ヒット韓国ドラマ『梨泰院クラス』の日本リメイク版として、制作決定時から話題となった7月期のドラマ『六本木クラス』(テレビ朝日系)も、同じく期待の高さが仇となった。
「韓国のほうと比較してしまってよくなかった。展開に無理があったように感じた」(30代女性/専業主婦)「本元の韓国ドラマのイメージが強くて日本版は違和感を感じた」(60代女性/専業主婦)
と、原作ドラマの人気が高いだけに、竹内涼真(29)や平手友梨奈(21)など旬の役者たちによる好演があっても、視聴者の見る目は厳しい。
実は本誌が昨年に同様のアンケートを行った際に3位となったのも、米ドラマ『24 -TWENTY FOUR-』のリメイク作品である『24 JAPAN』だった。
「オリジナルが良すぎて、日本でリメイクするのに無理がある。韓国の文化と日本文化の違いもある」(50代女性/自営業・自由業)
予算や原作からの期待などだけでなく、文化の違いも踏まえて制作しなければ、満足のいく作品には仕上がらない。そんなリメイク作品ならではの難しさがありそうだ。
7月期放送の『新・信長公記 ~クラスメイトは戦国武将~』(日本テレビ系)は、「戦国武将のクローン高校生」たちが巻き起こす、一風かわった学園もの。
主演のKing & Prince・永瀬廉(23)をはじめ、なにわ男子・西畑大吾(25)や三浦翔平(34)など、今をときめくスターが集結するも、評判は今ひとつの結果に。
「話が突飛でテンポも悪かった」(50代女性・アルバイト)と設定から疑問視する声もあったが、「コメディとして作れば笑って楽しいお話になったかもしれない」(50代男性/アルバイト)と、チャレンジングさを評価する意見もあった。
また普段は歴史物を見ない視聴者にも訴求力があったためか、「歴史に詳しくないから付いて行けなかった」(50代女性/専業主婦)なんて声も。
視聴率はやはり振るわず、同枠の最低記録となってしまった。