5月6日の巨人戦で、中日ドラゴンズのライデル・マルティネス投手(26)が通算100セーブを達成。その記念に翌日、投手陣がサプライズプレゼントとしてケーキを贈ったが、そのケーキに書かれた文言が物議を醸している。
‘17年に育成選手としてキューバから来日し、‘18年5月に一軍デビューを果たしたライデル投手。現在来日7年目であり、6日の試合では1点リードで迎えた9回を無失点に抑え、NPB通算100セーブを達成。この日のお立ち台では「ドラゴンズに感謝したい。キューバから連れてきてくれて仕事をさせてくれて感謝。最初は育成でも、諦めず最後までやろうという気持ちだった。今日、この場に立てて最高です」と語っていた。
そして7日の試合前の練習中、ライデル投手は選手会長の柳裕也投手(29)から「祝100セーブ」と書かれたケーキを贈呈され、その様子を「中日新聞写真部」や「メ〜テレ スポーツ部」といった各メディアのTwitterアカウントが伝えた。しかし、そのケーキには「祝100セーブ」だけでなく、こんな言葉も書かれていた。
「亡命、ダメ、ゼッタイ」
政治的な事情などにより、他国に逃れることを意味する亡命。そしてライデル投手の出身国であるキューバは独裁国家であり、やむを得ず亡命を選択するひとたちもいる。
中日といえば4月、同じくキューバ出身のジャリエル・ロドリゲス投手(26)が急遽米国に亡命したのではというニュースがあった。しかし、「亡命、ダメ、ゼッタイ」という文言はライデル投手に贈る言葉として適切といえるだろうか。そのため、ネットでは厳しい声がこう上がっている。
《中日ドラゴンズがキューバ出身選手の100セーブ記念に贈ったケーキに亡命を茶化すようなメッセージを…。この人権意識の欠如はなんなのか》
《「亡命、ダメ ゼッタイ」という言葉でお祝いとはどんな人権感覚なのか。いくら以前所属していた外国人選手が亡命したからといって…》
《「亡命ダメゼッタイ」は流石に異常が過ぎるだろ……》