「生き残った猿之助さんですが、梨園の関係者たちは『これからが地獄だよな……』と嘆いています」(歌舞伎関係者)
5月18日午前中、東京・目黒区内の自宅で市川猿之助(47)が緊急搬送されてから約2週間が経過した。亡くなった父・市川段四郎さん(享年76)と母・延子さん(享年75)は司法解剖の結果、向精神薬の服用による中毒死だと判明。現在、猿之助は都内の警察関連施設で事情聴取に応じているという。
「猿之助さんは“家族で話し合い両親それぞれ薬を飲んで一家心中を図った”と繰り返し話しているそうです。一般的には向精神薬は大量摂取しないと死に至ることはないといわれ、『週刊文春』は亡くなった両親にはビニール袋がかぶせられていたと報じています。猿之助さんは事件直後の病院での事情聴取では『ビニール袋を自分でかぶるのは無理だと思った。今回は薬が切れてしまい、死にきれなかった』と供述したといいます」(社会部記者)
刑事事件に詳しい、渋谷第一法律事務所の寺井友浩弁護士は言う。
「今後の供述にもよりますが、亡くなるまで見届けるという行為やビニール袋の用意をしたということであれば、自殺幇助罪は免れないと思います。6カ月から最長7年の懲役および禁錮刑となりますが、初犯でもあり、状況次第では4~5年の執行猶予がつく可能性もあります」
凄惨な事件当日に発売された週刊誌では猿之助のパワハラ、セクハラ疑惑が報じられたが、所属事務所は23日、「そのような事実は現在出てきていない」と発表した。猿之助が主演していた明治座の舞台では、香川照之(57)の長男・團子(19)が代役を務めた。
「香川さんは化粧をしていても顔色が悪いのがわかるほど疲労が蓄積して目が腫れていました。眠れないのでしょう。團子の代演初日に皆を集め、澤瀉屋を代表して『頑張りましょう』となんとか声を絞り出していました」(後援会関係者)
だが、“梨園の禁忌”を犯してしまった猿之助への視線は非常に厳しいと前出の歌舞伎関係者は言う。
「座頭公演の最中に、座頭自らが舞台を投げ出すなんて親が死んでもしてはいけないというのが梨園の掟。ましてや一家心中なんて……。才能も人気もあった猿之助さんでしたが、仲間からの信用は地に落ちてしまったんです。このまま表舞台から退くことになるでしょう。猿之助さんはもともと仏の道に興味を持っていました。両親への贖罪のため、出家することも考えていると思います」