10月9日、X(旧Twitter)上に投稿された幹線内での“まさかの事態”が波紋を広げた。
投稿があったのは同日の午前中。投稿者が新幹線に乗ると、SPがたくさんいたため、そもそも要人が乗車していると感じていたという。そんななか、車内でWi-Fiをつなごうと設定画面を開いたところ、「総理秘書官付のiPhone」の表示が。さらにその後、京都駅で岸田首相が降車していくのを目撃したという。安全性の観点から、“ネットワーク名変えたほうが良い気がする”と締めくくられたこの投稿には、付近を飛んでいるWi-Fiの一覧の画面の写真も添付されていた。
ネットワーク名は自身で設定できるため、本名に設定していると、外出先などでテザリングなどのインターネット共有をした際、個人情報が周囲の人にわかってしまうことがある。そのため、一般的にはニックネームなどに設定することが多いのだが、今回は「総理秘書官付」と丁寧に“自己紹介”した状態。この設定についてはSNS上でも、「本人だったら危機感がなさすぎる」と話題に。
《バレバレで草》
《流石にネタじゃないの?》
《え、ガチなの? だとしたらほんとにネットワーク名変えた方がいいwww》
《そんな名前つける人がいたことにびっくり セキュリティも何もネットリテラシーの低さw》
《これでは誰を守ってるのか看板掲げて歩いてるようなもの…》
実際にこの投稿がされた日、岸田総理は京都市で開催された国連主催の「インターネット・ガバナンス・フォーラム2023」に出席して講演を行っている。このWi-Fiは本当に「総理秘書官」のものだったのか……。投稿内容の真偽と今後の対応について首相官邸に問い合わせてみた。
ーー(Xの投稿内容を説明)実際に総理秘書官付きのiPhoneだった?
「一応、そういう投稿がSNS上で上がっていることは承知はしているんですが、ただそこはそもそも居合わせた総理を(投稿者が)見ているのかも、こちらは確認が取れないので、事実関係はこれ以上こちらでは承知していません」
ーー「総理秘書官付のiPhone」と設定していたことは、秘書官のお付きの人ということ?
「そこも含めて事実関係がこれ以上、そのSNS上で載っているってこと以外、こちらも承知していないので、ちょっと確認しようがないです」
ーー仮にもし事実だとしたら、僭越ながら、このスマホを使用している人に確認して、ご指導された方がよろしいのではないかと
「ご指摘は承知いたしました。まあ、そこはこれ以上はセキュリティの観点もあるので、お答えは差し控えさせていただくという状況ですので。事実関係だけは承知しています」
ーー現時点で、当人に確認したり指導したという事実があるわけではない?
「そこも含めてお答えは差し控えさせていただきます」