11月6日、窃盗の罪に問われている熊井ひとみ被告(26)の初公判が東京地裁で行われた。’19年、フィリピンを拠点とする特殊詐欺グループの一員として、フィリピンから高齢者に電話をかけ約414万円を引き出したという熊井被告だが、そのわずか1年前までは輝かしいキャンパスライフを送っていたーー。
被害総額60億円にも上るとされる一連の“ルフィグループ”の一員である熊井被告。初公判で「間違いありません」と起訴内容を認めた。
「熊井被告の祖父は高知県議を5期務めた地元の名士。会社員の両親のもとに育ち、都内の美術大学に進学しました。そんな熊井被告が特殊詐欺に手を染めたきっかけは、学生時代にミスコンに出場した際に知り合った友人から、『1カ月だけ海外でアルバイトしてみないか』と誘われたことだったといいます」(社会部記者)
ミスコンへの出場経験があるという熊井被告。大学に在籍していた18年、「ミスフレッシュキャンパス」にエントリーする熊井被告の画像がインターネット上で拡散されている。
そこでは、《映画と甘いものが好きです》《人を笑顔にする仕事がしたいです》などと記されており、キラキラした女子大生時代の熊井被告の様子が窺える。
「大学入学当初は派手なタイプではありませんでしたが、ミスコン出場以降は動画配信アプリでの配信やモデルとしての活動を精力的に行うようになったそうです」(社会部記者)
しかしそれと同時に、私生活も変貌していく。
「大胆な服装で繁華街に出かけるようになり、大学の授業には来ないことが増えたといいます。SNSでは頻繁に旅行や遊びの様子を発信していたそうですが、そうしたお金は“パパ活”をして捻出していたようです。高級ブランドのバッグを持っていることが多かったといいますが、それもパパ活によって手に入れたということです」(前出・社会部記者)
その後も授業には出ず、単位が取れなくなり大学3年生の頃には中退している。
ルフィグループを通じて知り合い、ともに逮捕された藤田海里被告(24)とは交際関係にあり、今年8月ごろに熊井被告は藤田被告との子どもを出産しているという。
検察側は熊井被告に懲役4年を求刑。いっぽうで弁護側は「子どものためにも服役させるべきではない」としている。
ミスコン出場からわずか5年で、大きく転落してしまった熊井被告。生まれたばかりの我が子のためにも、しっかり罪と向き合うことが求められている。