岡山県では浄水場で目標値を大きく超えたPFASが検出。給水車を出て対応した(写真:共同通信) 画像を見る

たびたび問題になってきた米軍基地からの“発がん汚染水”の流出。だが、じつは基地周辺だけの問題ではなかった。あなたの住む街は? 徹底調査!

 

横田基地(東京都福生市)で今年1月、発がん性物質の有機フッ素化合物(以下、PFAS)を含む泡消火剤、約760リットルが流出していたことが発覚。11月14日付の東京新聞が報じて明らかになった。

 

「何度も改善を求めてきたのに、やはり米軍は、日本人の命を軽視している」と憤るのは、「多摩地域の有機フッ素化合物汚染を明らかにする会」の代表、根木山幸夫さんだ。

 

かねて、米軍基地が多い沖縄や横田基地周辺ではPFASを含む泡消火剤の流出事故が相次いできた。同会が実施した横田基地周辺住民への血液検査では、基地東側に位置する国分寺市や立川市、府中市などの住民の血中PFAS濃度が高い傾向にあった。

 

しかし、PFAS汚染は基地周辺だけの問題ではなかった。11月だけでも、岡山県や静岡県などの河川から国の暫定目標値50 ng/L(ナノグラムパーリットル)を超えるPFASが検出され、全国的な問題に。PFASは、防水加工されたフライパンやカーペット、化粧品など、さまざまな日用品に使用されてきたため、PFASを扱う工場や産廃施設周辺でも汚染が明るみに出ているのだ。

 

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