年末恒例となった国内最大級のお笑い賞レース『M-1グランプリ2023』(ABCテレビ・テレビ朝日系)の決勝戦が12月24日に放送され、「令和ロマン」が決勝初出場、結成5年目にして見事に優勝を飾った。
’01年からスタートし、今年で19回目を迎える『M-1グランプリ』。毎年出場ルールなどに改善が加えられているが、今年は“大きなアップデート”が行われていた。
漫才師たちの熾烈なバトルを生放送で届けるという性質もあってか、
凄まじいスピードで展開される漫才を生放送で届けるという性質もあってか、これまで「M-1」決勝のテレビ放送では、例年リアルタイムの字幕放送は行われていなかった。しかし、昨年の大会終了後、SNS上で「耳が聞こえない人も楽しめるように字幕をつけてほしい」という声が盛り上がることに。
昨年、本誌が一連の要望に対して朝日放送テレビに問い合わせたところ、「M-1グランプリは、スポーツ中継などほかの生字幕番組に比べて、音声(掛け合い)のスピードが速いため、生字幕の付与に際して、文字起し担当者に求められる速度や難易度が非常に高くなります。このため、字幕表示の大幅な遅延、また、言葉数が多く被せることもあるために字幕が時間内に収まりきれず、端折らざるをえないケース、あるいは誤表記となってしまうケースが多発することが予想されます」と回答。
その上で、「生字幕の正確性とその許容度合いのバランスを見極めながら、引き続き生字幕付与に向け検討してまいります」と前向きな姿勢を見せていた。
そして迎えた今大会、ついに生放送中にリアルタイム字幕がつけられることに。午後6時30分から放送された決勝戦だけではなく、その前の午後3時から放送されていた「敗者復活戦」でもしっかりと字幕がついていたのだ。
事前にアナウンスはなかったこともあって、SNS上では《おおお?!! M-1、生放送で字幕つくようになってる!!!!!》《今年のM-1に字幕がついてた 何て言ってるのかちゃんと理解しながら見れたのがすごく良かった!字幕があると嬉しいね》と、驚きと喜びの声が寄せられていた。
生放送という性質上、どうしても音声と字幕にタイムラグはあったものの《M-1の字幕の速度と精度がすごい》と字幕の技術を評価する声も多かった。
そこで字幕をつけることになった経緯などについて、25日に本誌が、朝日放送テレビに問い合わせたところ、次の回答が。
「『M-1グランプリ』をより多くの方々に楽しんでいただくために、技術面、システム面での検討を行った結果、今回生字幕付与の対応をすることとしました。引き続き正確な字幕付与に尽力してまいります」