中学の修学旅行で広島平和記念公園を見学された後の、愛子さまのお心の成長について詠まれた雅子さまの御歌。1月19日、皇居で催された「歌会始の儀」では、「和」というお題で集められた和歌が披露された。
雅子さまは、学業優先のため欠席された愛子さまについてお詠みになったが、その御歌が紹介されるときには和やかな母の表情をお見せだった。そして愛子さまは、和歌の言葉が戦乱などの時代を乗り越えてきたことへの感動を詠まれたお歌を提出されていた。そこには母娘の平和を祈るお気持ち、人々の和やかな生活を願う思いが感じられた。
■雅子さま
【広島をはじめて訪(と)ひて平和への深き念(おも)ひを吾子(あこ)は綴れり】
長女の愛子さまは中学の修学旅行で広島を訪れられ、原爆ドームや広島平和記念資料館をご覧に。平和の大切さを肌で感じ、そのときの経験と平和への願いを卒業文集の作文に綴られた。日ごろから平和を願う両陛下は感慨深く思い、皇后さまはそのお気持ちをお詠みに。
《’16年5月》学習院女子中等科の修学旅行で、愛子さまは原爆ドームをご覧になった。
《’17年3月》両陛下とご一緒に学習院女子中等科の卒業式にご出席。
■愛子さま
【幾年(いくとせ)の難き時代を乗り越えて和歌のことばは我に響きぬ】
学習院大学文学部の日本語日本文学科4年生の愛子さま。授業で学んだ中古・中世の和歌が、戦乱の世も越え、約千年の時を経て、現代に受け継がれていることに感銘を受けた気持ちを詠まれた。愛子さまは、卒業論文のテーマに「中世の和歌」を選ばれている。
《’23年11月》愛子さま22歳のお誕生日写真。「むし双六の和歌」をご覧に。
《’23年4月》大学に登校された愛子さま。4年生の春から対面授業に。
■佳子さま
【待ちわびし木々の色づき赤も黄も小春日和の風にゆらるる】
佳子さまは毎年、今年はいつ紅葉を見られるのだろうかと楽しみに待っていらっしゃるという。昨年は、12月初旬の小春日和の日に、赤や黄色に色づいた木々をご覧に。青い空の下で風に揺られ、その紅葉の色鮮やかな葉がますます美しく見えたことを詠まれた。
《’23年12月》佳子さま29歳のお誕生日写真。紅葉をめでながらご散策。