2日、住友化学が、2024年3月期で連結最終損益が2450億円の赤字になる見通しだと発表した。2000年以降で過去最高となる950億円の赤字の見込んでいた従来の予想を大幅に下方修正することになった。
住友化学の代表取締役会長を務めるのは、経団連会長の十倉雅和氏だ。
十倉氏は、去年9月の会見で、「若い世代が将来不安なく、安心して子どもを持つには全世代型の社会保障改革しかない。それには消費税などの増税から逃げてはいけない」と、増税の必要性を訴え、世論の反発を呼んだばかり。
十倉会長は、吉村洋文大阪府知事が進める大阪万博協会の会長も務めるが、去年11月、定例会見で、当初のほぼ2倍となる最大2350億円にふくらんだ会場建設費について、「やむをえない」と発言。
350億円かかるといわれている世界最大級の木造建造物「リング」についても、世界分断の危機の時代に連携を示す象徴的意味があるとして、「ぜひ、やりたい」と発言。今年に入って十倉氏自ら建設会場を視察、「万博のシンボルとしてふさわしいものに仕上げてほしい」と期待を寄せた。
だが、リングは閉会後、解体される予定で、野党などから「(税金の)無駄遣い」と批判されている。
その十倉氏が代表取締役会長を務める住友化学の損益が史上最大の赤字となったことで、X「旧・ツイッター」では「最終赤字2450億円」という言葉がトレンド入り。
《経団連の会長は消費税の増税や児童手当に口出す暇あるなら、自分のところをとっとと建て直せや》《事業で低迷が続いて会社が危機的状況に陥っているのに、こういう無能が経団連会長をやっていて、さらに万博の博覧会協会でトップを勤めて日本に害悪を垂れ流している》《自分の会社の運営すら出来ない奴がどのツラさげて偉そうな事ほざいてんだよ》
というポストが。
自社の経営が過去最高の赤字だから、消費増税も、万博会場の建設費が膨れ上がるのも「やむをえない」ということだろうか。