新作映画2作品の公開に先立って、先日フジテレビ系にて織田裕二(56)主演の大人気ドラマシリーズ『踊る大捜査線』の過去作品の一挙再放送が行われた。97年1月の初回放送から27年が経った今でも根強い人気を誇る作品とあって、関東ローカルのみの放送ではあったが大きな話題を呼んだ。
刑事ドラマといえば、57年の『ダイヤル110番』(日本テレビ系)を草分けとして、現在もほぼ毎クール放映される定番ジャンル。『踊る大捜査線』以外にもシリーズ化し、長期にわたって制作、放送される人気作品は少なくない。
では、数ある刑事ドラマのなかで、視聴者の記憶に残っているのはどの作品なのだろうか。そこで本誌は、20~60代の「ドラマを週に1回以上見る」という男女500人にアンケートを実施。「再放送してほしい」と思われているドラマの調査を行った。なお、今年に入って地上波で再放送された『踊る大捜査線』、『古畑任三郎』などの作品は選択肢から除外した。
第3位となったのは、言わずと知れた名作『太陽にほえろ!』だ。72年から86年まで全718回放送された長寿シリーズで、日本の刑事ドラマの金字塔となった作品である。同作は石原裕次郎さん(享年52)演じる警視庁七曲警察署捜査一係の藤堂係長を中心に、ニックネームで呼び合う個性豊かな刑事たちの活躍を描いており、主役扱いの刑事たちが次々と殉職していくパターンが人気を呼んだ。
《石原裕次郎がかっこいい》《いまは亡き、石原裕次郎の姿をみたいから》など、50代、60代の裕次郎ファンからの支持が目立った一方で、20代、30代からも《有名だけど見ていないから》《名作と聞いているから》という意見があがっていた。その他にもこんな声が。
《昔からずっと観ていたし、いままで僕の中で、1.2位をあらそう、好きなドラマだから》
《殉職シーンが面白いから》
《今は亡き有名な俳優が多数出演しているので、当時は気づかなかった演技の様子などを今だからこそ注目できることがあるので注視してみてみたいから》
《とにかく面白かったし、カッコ良かったです。太陽にほえろと共に育ったので、若い方々にも是非観てほしいです》
続いて第2位は、86年から87年まで放送された『あぶない刑事』。舘ひろし(74)演じるタカこと鷹山敏樹と、柴田恭兵(73)演じるユージこと大下勇次の“最強バディ”の活躍を描いたドラマだ。派手なアクションシーンと、トレンディドラマ風な演出で当時若年層から絶大な支持を得た。
タカとユージを叱咤激励する美人刑事として、最初のドラマから登場している浅野温子(63)演じる真山薫のファンも多く、《浅野温子さんのキャラやファッションが可愛くて面白いしおしゃれなのでぜひ知らない人に知ってほしい》といった意見も。
また、今年5月に8年ぶりの新作となる劇場映画第8作『帰ってきた あぶない刑事』が全国公開されたこともあってか、30代から《映画を見て面白かったからドラマも見てみたい》というコメントも寄せられた。他には、やはり主役の二人の息の合った掛け合いが好きだという意見が多かった。
《タカとユウジのあのコンビと周りとのコミカルなやりとりがよかったので》
《刑事ドラマはあまり観ないがこれは面白いから》
《舘ひろしと柴田恭平のふざけた掛け合いが楽しいし、決める時には決めるかっこよさが有る》
《昔熱中してみていたのと良い時代を思い出すから》
そして、栄えある第1位に選ばれたのは『ストロベリーナイト』。誉田哲也の警察小説「姫川玲子シリーズ」を原作とし、10年に初めてスペシャルドラマで映像化され、12年に連続ドラマが放送、13年に映画が公開された。竹内結子さん(享年40)が刑事役に初挑戦し、衝撃的な内容で話題となった作品だ。
同作の大きな特徴は、刑事ドラマとしては珍しく多くの女性ファンを獲得している点で、今回のアンケートでも約6割が女性票だった。その主な要因となっているのは、難事件に立ち向かうノンキャリアの女刑事・姫川玲子を演じる主役・竹内さんの存在で、《竹内結子さんの演技が大好きだったから》《竹内結子さん出演の最高傑作》などといった意見が多くあがっていた。
また、スピーディーでスリリングな展開が当時話題を呼んだが、アンケートでも《ストーリー展開が意外で楽しめたから》《衝撃的だったから》といった声が多かった。その他には次のようなコメントが寄せられた。
《グロテスクなシーンも多かったけど、ストーリーは重厚でキャストも豪華で見応えがある》
《地上波再放送は難しいかもしれないけど、ちょっと鬱になりそうなグロ系のハードな刑事ドラマが好き。武田鉄矢がハマリ役》
《シリーズ全作品DVDをもっている程好きだから。好きな俳優である西島秀俊さんにハマったきっかけの作品だから。亡くなった竹内結子さんが素晴らしい演技をしていたので、またテレビで放送して多くの人に見てほしい》
《また姫川玲子&菊田和男の活躍を観てみたい》