パーキンソン病を公表した美川憲一(写真:本誌写真部) 画像を見る

「これまで美川さんは自分の健康にはかなりの自信を持っていました。それだけに、今年2つの大きな病気の診断を受けたため、本人としては相当なショックだったようです」

 

こう語るのは、歌手でタレントの美川憲一(79)を知る芸能関係者だ。

 

11月13日、美川の個人事務所は、公式サイトを通じて美川が「パーキンソン病」を患っていることを公表した。

 

今年8月まで歌番組に出演していた美川だが、9月にめまいなどの症状を訴えて医療機関にかかったところ、心臓疾患の一つである「洞不全症候群」と診断。同月11日にペースメーカーの埋め込み手術が完了し、症状は改善したかに思われたが――。

 

「手術後は、あくまで術後の経過観察のために、1週間程度入院する予定だったそうです。ですが、その後、出演する予定だった9月下旬の2つのイベントを辞退することとなり、10月に予定されていた日本歌手協会が主催する『第52回歌謡祭』への出演も白紙になりました」(前出・芸能関係者)

 

仕事のキャンセルは、これだけにはとどまらなかった。10月には、12月6日に予定していた「美川憲一 XMAS CONCERT 2025」の開催が中止に。美川自身も発表後に自身のSNSやブログを更新し、《ご心配をお掛けしております》と、両手を合わせて謝罪の意を示す写真を掲載していた。

 

「公式サイトでも、中止の理由を『ペースメーカーの安定のために時間が必要』と説明。《本人はいたって元気ですので、どうぞご安心ください》と、無事を報告していました。

 

しかし、復帰が予定されていた11月16日の公演も再び出演辞退に。この数日後、美川さんがパーキンソン病であることが公表されたのです」(スポーツ紙記者)

 

手術後のリハビリの際に違和感を覚え、再度精密検査を行ったところ、病気が判明したという。東京汐留クリニックの清水俊彦院長は、パーキンソン病についてこのように説明する。

 

「この病気は、脳内の神経物質の一つであるドーパミンが減少することによって発症します。ドーパミンとは、いわば体を動かすための“潤滑油”のようなもの。これが少なくなると、顔の表情がなくなってきたり、より進行すると歩行が困難になるなどの運動障害が現れるのです」

 

実際、数年前から、美川の体からは“ある兆候”が見て取れたという。

 

美川の知人が明かす。

 

「2年ほど前、美川さんのコンサートの際に挨拶にうかがったのですが、美川さんは一人で歩くのがやっとなほどで、階段は誰かに手を貸してもらわないと上がれない状態だったのです。

 

ステージに立つとしっかりと歌唱していたので、それほど心配していませんでした。ですが、今思うとあれはパーキンソン病の症状だったのかもしれません」

 

9月の手術後、美川は主に車いすを使っており、友人との面会も拒み続けていたようだ。

 

「長年の親友として知られる神田うのさん(50)も、電話で会話はしたそうですが、お見舞いは『来ちゃダメ』と断られたそうです。電話に関しても、出られないときにはたいてい折り返しがあるのに、先日かけたときにはなかったとか。そのため、美川さんの病状を十分に把握できていなかったようです」

 

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