12月6日、女優の中山美穂さん(享年54)が不慮の事故で亡くなってから、ちょうど1年が経った。
’80年代前半に芸能界デビューし、またたく間にトップアイドルに上りつめた美穂さん。’90年代には映画『Love Letter』(岩井俊二監督)やドラマ『眠れる森』(フジテレビ系)などの映像作品で女優としての評価も確固たるものに。その後は結婚や出産で一時的に芸能界から遠ざかる時期はあったものの、再び女優業を活発化させ、’19年からは歌手活動も再開しており、亡くなった当日の夜も大阪でクリスマスコンサートに出演する予定だった。
それだけに、美穂さんの突然の訃報はファンに大きな悲しみを与えたが、その喪失感は無論、家族にとっても計り知れず……。美穂さんの妹で女優の中山忍(52)をはじめ、遺族と関係者が参列した葬儀では、こんな一幕があったという。
「親族の最前列に喪主の忍さんや弟さん、その隣にはお母さんが座っていたんです。お母さんは葬儀中、ずっと背中を丸めて泣いていました。途中で泣き崩れることもあり、そのときは忍さんが支えていましたね……」(参列者)
ただ、美穂さんと母親の間には、生前から大きな“溝”があった――。美穂さんは’88年に母が設立した個人会社に収入管理を一任し、’95年には「母のために」と東京・三鷹に一軒家を建てるなど、固い親子の絆で結ばれていたのだが、徐々にその関係にほころびが生じ始めることに。
「美穂さんの母親は’00年に再婚相手の地元・秋田でレストランを開業。ただ、経営は決して順調ではなかったようです。美穂さんはある時、個人会社の残金が少ないことに気づいたことで、母親に不信感を覚えるようになり、資金管理を任せることをやめ、距離を置くようになったんです。
なお、この個人会社は’12年に閉鎖され、美穂さんの会社に合併されることになり、三鷹の家も売却されています。結局はこの確執が最後まで完全に修復することはなかったそうです。母娘関係が昔のように良好であれば、母親が喪主を務める選択肢もあったはずです」(音楽関係者)
また、本誌では美穂さんの知人の証言として、前夫・辻仁成(66)との間に’04年に生まれた長男について、「美穂さんの相続の権利を放棄した」とすでに報じている。そのため、美穂さんの遺産を、法定相続人となる実母が受け取る可能性が高い。
母親との確執を抱えるいっぽう、美穂さんが結びつきを強めていたのが、妹の忍だ。忍は葬儀で喪主を務め、今年4月に東京国際フォーラムで開催された美穂さんのお別れ会では、1万人のファンを前に、涙ながらにこう呼びかけていた。
「何かの折には姉の歌を聴いていただき、作品を見ていただいて、姉のそばにたくさんの花を咲かせてあげてほしい。妹の勝手なお願いですけれど、どうか姉のことをいつまでも覚えていただきたい」
自分のSNSで頻繁に美穂さんとの2ショットを掲載するなど、ファンの間でも大の仲良しとして知られていた姉妹。美穂さんの死後は、忍が中心となって様々な手続きにあたっているのだが、今年2月、忍はある問題に直面していた。当時の知人の話。
「忍さんが仕事関係者からお墓のことを聞かれたとき、『まだ決まっていなくて……』と答えていたそうです。基本的に忍さんは、美穂さんを母方の墓に入れることは考えていないのでしょう。忍さん一人で、新たなお墓を探していると聞いています。美穂さんの自宅は、3月末の退去が決まっているといいます。祭壇もそれまでに片付けなければなりません。そのため忍さんは、ドラマの撮影のかたわら、遺骨やお墓をどうすべきか焦燥にかられているようです」
死後1年が経ったものの、美穂さんの墓の問題をめぐる具体的な進捗は聞こえてこない。美穂さんのためにも一日でも早く家族の溝が埋まることを祈るばかりだが――。
画像ページ >【写真あり】昨年12月6日夜、涙ながらに報道陣にコメントをした実妹の中山忍(他12枚)
