「挑戦しない国に未来はありません。守るだけの政治に希望は生まれません。未来は自らの手で切り拓くもの。自民党はその先頭に立ちます」
カメラ目線でこう語りかけるのは、高市早苗首相(64)。ドラム演奏をBGMに、「逃げません。ぶれません。決断します」「頑張る人が報われ、困った時には助け合い、夢を持って働ける国へ」と歯切れのよい口調でメッセージを続ける。
これは自民党の公式YouTubeチャンネルで、衆議院選挙が公示される前日の1月26日に公開された「【高市総裁メッセージ】日本列島を、強く豊かに。」と題する30秒の動画。公開から2月3日で9日が経つが、8693万回再生と驚異的な再生回数を記録しているのだ(以下、各動画の再生回数は3日15時時点)。
なお、高市氏の動画の次に同チャンネルで再生回数が多いのは、’24年10月の衆院選に合わせて公開された石破茂元首相(68)によるメッセージ動画。高市氏の動画と似た構成・演出で、2198万回再生されている。
「日本のトップYouTuberとして名前が挙げられるヒカキン(36)でさえ、1週間ほどでここまでの数字を出したことは近年ありません。10年前に公開された動画は1.4億万回再生されていますが、その次に再生回数が多いのは8年前に公開された動画で5124万回再生でした。また、高市氏のメッセージ動画が公開された時期と近いものを挙げれば、ヒカキンが結婚式を挙げたことを報告した1月25日公開の動画は140万回再生を記録。この数字も凄いですが、ほぼ同じ期間で高市氏の動画の方が60倍以上もの再生回数を叩き出していることになります」(WEBメディア記者)
今回の衆院選では、他党も自民党と同様に短い尺のメッセージ動画を公式YouTubeチャンネルで公開しているが、高市氏のメッセージ動画と匹敵する再生回数は確認されていない。
まず、自民党と連立を組む日本維新の会のチャンネルでは、公示日の1月27日に吉村洋文代表(50)による40秒ほどのインタビュー動画を2本公開。
1本目の「【吉村が答えます】動かすぞ、維新が。インタビュー03【政治を動かす】」は526万回再生を記録し、2本目の「【吉村が答えます】動かすぞ、維新が。インタビュー04【日本を動かす】」は639万回再生だった。1月30日にも吉村氏の新たなインタビュー動画が2本公開されていたが、どちらも408万回、432万回再生にとどまっている。
中道改革連合も1月30日に、“裏金議員”の復活に反対する「今こそ政治を変える時!徹底した『政治改革』をお約束」と題した30秒あまりの動画を公開。すでに100万回再生を記録しているが、再生回数が伸びる勢いはさほど見られていない。
また、昨年7月の参議院選挙でSNSを駆使し、躍進した国民民主党と参政党も、高市氏のメッセージ動画と並ぶほど再生回数を稼いだ動画はなかった。
国民民主党は1月25日に、玉木雄一郎代表(56)が一人で出演する「【CM】『対決より解決』で壁を乗り越える篇」と題する動画をはじめ3本のCM動画を公開。だが3本とも再生回数は、308万回、314万回、315万回と大きな差はなかった。
参政党では1月23日に公開された「〜日本人ファースト〜子供たちの未来のために私たちが出来ること-2026-」と題する動画は1302万回再生を記録したものの、2月1日に公開された「日本の主人公は誰か? -参政党-」は90万回再生にとどまっている。
「主な政党と比較しても、高市氏のメッセージ動画の再生回数が群を抜いているのは一目瞭然です。自民党の公式YouTubeチャンネルの登録者数は19.5万人(3日時点)と政党として特別多いわけではなく、やはりこの動画だけ再生回数が突出しています。
Xでも同様の広告が表示されることが多数報告されており、“アピール力”で他党を引き離しています。
総務省では1月19日に10政党が2026年分の政党交付金の受け取りを届け出たことを発表し、各メディアの試算によれば自民党は最も多い125億2500万円でした。次いで多かったのは立憲民主党の78億4400万円だったので、他党に比べて選挙関係費や宣伝事業費に回せる余裕はあるのでしょう」(前出・WEBメディア記者)
高市氏のメッセージ動画がYouTubeの広告として頻繁に流れていることに、Xでは驚く声や忌避感を訴える声が広がっている。
《YouTubeで1日何回も高市早苗の広告流れてくるのそろそろ鬱陶しくなってきた》
《YouTubeみてるとやたら高市さんの広告がはいる。やりすぎちゃいまっか?》
《別に高市さん自身は嫌いではないんだけど、もうYouTube見てるとずっとこの広告が流れてお腹いっぱい》
また、参政党の神谷宗幣代表(48)も2月2日に更新したXで、《かなりの広告予算ですね さすが予算が潤沢な自民党です》と指摘するユーザーの投稿をリポストし、《これはやり過ぎ》と泣き笑いの絵文字を添えてツッコミを入れていた。
画像ページ >【写真あり】驚異的な再生回数を記録している高市首相のメッセージ動画(他1枚)
