チャールズ国王の弟、アンドルー元王子(写真:時事通信) 画像を見る

米国の司法省が相次いで公開してきた、米国の大富豪、ジェフリー・エプスタイン氏に関する捜査資料「エプスタイン文書」。同氏は2019年に同氏が勾留中に死亡したが、公開されたその内容は世界中に波紋を広げている。

 

2月19日には、かねてエプスタイン氏との深い交流が注目を集めてきたイギリスのチャールズ国王の弟、アンドルー元王子(66)が逮捕された。同氏に機密情報を漏洩した疑いだとみられている。同日夜には保釈されたが、現在もも捜査は継続されている。英王室高位メンバーが身柄を拘束されるのは、ピューリタン革命でチャールズ1世が捕らえられて以来、約400年ぶりのことだ。

 

英王室に詳しい駒沢大学の君塚直隆教授は、イギリスの現状をこう語る。

 

「アンドルー元王子は、エプスタイン氏との関係が明るみになったため、2022年1月、母であるエリザベス女王にすべての公職から退く願いを出しました。それに加え、2025年10月には兄チャールズ国王の決定によりガーター勲章や『王子』の称号の資格も失うという、英国王室史上初といえるほど厳しい処分が下されました。住居にしていたロイヤルロッジからも退去させられるという徹底ぶりですが、英国民の国王への支持率をみると、英国民は一連の対応に一定の評価をしていました。

 

これまで英国ではエプスタイン文書の問題で、与党・労働党の重鎮政治家であったピーター・マンデルソン前駐米大使も解任ののち逮捕。スターマー首相の首席補佐官、モーガン・マクスウィーニー氏もマンデルソン氏の任命に関与した責任を取り、辞任しています」

 

さらには、ノルウェー王室にも波紋が広がっている。「エプスタイン文書」により、メッテ・マリット王太子妃とエプスタイン氏の間にメールのやりとりがあったと判明。ノルウェー首相までもが王太子妃を批判し、王太子妃本人が異例の謝罪声明を発表する事態にいたっているのだ。

 

「エプスタイン氏との交流が明らかになったのは、王太子妃の長男、マリウス・ボルグ・ホイビー被告に対する4件の性的暴行も含めた38件の罪を問う裁判が始まったばかりのタイミングでした。そういった時期に、エプスタイン氏との関係が明るみになったため、ノルウェー国内では批判が強まったのです。ホイビー被告は王太子妃の連れ子であり、王室メンバーではありませんが、対応に追われているようです。

 

児童への性的虐待を長期間にわたり行っていたエプスタイン氏と交流があったことは、たしかに将来の王妃としては軽率だったと言えます。しかし、王太子妃が犯罪に手を染めたというわけではないので、ノルウェー国民の関心は段階的にホイビー被告の裁判の進展に向いていくのではないでしょうか」(前出・君塚さん)

 

いつの時代にも、王室の周囲には、その権威を利用しようと企む人々が常にいるものだという。君塚さんによれば、チャールズ国王の祖父・ジョージ6世の兄・エドワード8世が端的なケースだと指摘する。

 

「離婚歴のあるアメリカ人女性、ウォリス・シンプソンとの恋愛を選び退位した、いわゆる”王冠をかけた恋”で知られている英国のエドワード8世は、1936年に退位後、ウィンザー公の称号が与えられ、フランスなどで生活を始めます。しかし王室メンバーとは疎遠になり、次第に孤立していきます。

 

孤立したウィンザー公は、1937年にアドルフ・ヒトラーからの招待に応えてナチス・ドイツを訪問します。国賓に準じる接遇や歓迎を受けながら、ヒトラーの別荘にも滞在してしまったのです。ヒトラーはウィンザー公と親密な関係を築き、彼の権威を英国との戦争の『駒』の一つにしようと企んでいたと言われています。歴史的には、このことが彼と英国王室との対立をさらに深める原因になったといわれています。王族の影響力は大きいですから、常に交流する相手を見極めていく必要があるのではないでしょうか」

 

「エプスタイン文書」をめぐる波紋は、果たしてどこまで広がっていくのだろうか――。

 

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出典元:

WEB女性自身

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