東京都教育委員会(写真:共同通信) 画像を見る

今からおよそ22〜25年前になる、2001年11月頃〜2004年3月頃にかけて、当時勤務していた23区内の都立高校に在学していた女子生徒と、自身の自宅で性行為をしたとして、東京都教育委員会は9月2日、男性主任教諭(現在53歳)を懲戒免職処分としたことを明らかにした。

 

「数カ月前、生徒だった女性が都教委に被害を申し出たことで発覚しました。その後、都教委による調査が始まり、主任教諭も事実関係を認めたことから今回の処分になりました。被害者のプライバシー保護のため、学校名や詳細な経緯については伏せられていますが、主任教諭は調査開始後、病気を理由に休職しているそうです」(社会部記者)

 

教員による児童・生徒への性加害が後を絶たない。文部科学省の人事行政状況調査によると、2024年度だけでも、児童・生徒への性暴力で懲戒処分を受けた教員は134人になり、うち132人が懲戒免職処分を受けている。

 

今回、性被害を受けてから、かなりの年数が経っているが、刑事事件として扱い、処分することは可能なのだろうか。また、民事裁判を起こせば、女子生徒だった女性は損害賠償請求などができるのだろうか。元東京地検特捜部副部長で弁護士の若狭勝氏に聞いた。

 

「当時であれば強姦罪、強制わいせつ容疑、東京都青少年育成条例違反などの適用が考えられたのでしょうが、刑事時効はいずれも長くて10年なので、現在では時効が完成しています。そのため、捜査、逮捕は困難です。また民事で訴訟提起をすること自体は可能ですが、これも時効があり、すでに被害を受けてから20年以上が経っていますから、主任教諭が『損害賠償請求権は消滅している』と主張すれば、裁判所もその主張を退けることはできません。ただ、主任教諭が『20年以上が経っている』と弁解しても、裁判所が『被害女子生徒は、恐怖心からこれまで訴訟を起こしたくても起こせなかった』と認めれば、損害賠償の支払いを言い渡す可能はあるかもしれませんが、実際はなかなか難しいと思います」

 

法曹関係者によれば「刑事事件や民事事件とは違い、地方公務員法には懲戒処分の時効規定はない」ということで、今回の処分が可能になったという。

 

検事時代、こうした「数十年前の被害告白」を扱った経験がある若狭氏は「性犯罪の被害者は泣き寝入りをすることが多かったこともあり、性犯罪はなくなっていません。特に教員による生徒に対する性犯罪の多さは深刻です。そうしたなかで女性には『私が声を上げることで、児童への性犯罪の抑止につながれば』という気持ちがあったのではないでしょうか」と成年になった女子生徒の心情を慮る。

 

法律上の時効を迎えたところで、受けた被害が消えることはない。こうした卑劣な行為がなくなることを願うばかりだ。

画像ページ >【写真あり】「毎日女の子にベタベタ触って」性的虐待をおこなった学童支援員のA(他3枚)

出典元:

WEB女性自身

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