9月9日、朝日新聞がWEB版で《気象庁によると、今年の線状降水帯は9月7日までに、都道府県などの単位で数えると計21回発生。2025年は年間で17回、2024年は21回で、過去2年を上回るペースだ》と報じた。
「ここ数日の線状降水帯多発は、日本付近に長く延びる秋雨前線に、台風24号やそこから変わった熱帯低気圧が湿った空気を大量に供給したことから発生したとみられています。
千葉県は、およそ1カ月の間に2回も線状降水帯に見舞われる事態となり、市民生活に大きな影響が出ています」(社会部記者)
そして9月8日には、東海地方を線状降水帯が襲った。
愛知県・岐阜県にも線状降水帯が発生。気象庁は、両県を流れる庄内川でレベル5氾濫特別警報を、名古屋市では1時間雨量が104.5mmに達し、岐阜県多治見市でも同93mmが記録されたことから、両県の一部地域に大雨と土砂災害のレベル4危険警報が発出された。
現地では、道路は川のようになり、水しぶきを上げながら車が行き交う。ボンネットまで水に浸かってしまう車もあり、所々で渋滞が起きていたという。
こうした線状降水帯による異常なまでの豪雨災害はなぜ頻発するのか。今年に限った傾向なのか。三重大学大学院、気象・気候ダイナミクス研究室の立花義裕教授に聞いた。
「日本列島に線状降水帯が多く発生することは、予想していました。大きな理由としては、地球温暖化の影響です。今、世界中で海面水温が観測史上、もっとも高い状況にあります。日本周辺の海面水温も例外ではなく、とてもあがっています。そのため、雨を降らせるための『燃料』となる水蒸気が、どんどん作られているのです。
そうしたときに、今回のように前線ができて、さらに低気圧がやって来れば、大量の水蒸気が供給されるので、豪雨になります。しかも、これまでは九州や太平洋側の南岸で多く発生していましたが、今年は千葉県、北陸地方、北海道、青森など『いつもとは違う場所』でも線状降水帯が多く発生しているのです。
これは決して『たまたま』ではありません。これからは、日本のどこでも線状降水帯、あるいはそれに匹敵する雨が降ってもおかしくないと思ってください」
豪雨被害は、来年以降も起きる可能性が高いのだ。そして立花教授は次のような警鐘を鳴らす。
「豪雨の経験がない地域は、どうしても(豪雨に対しての)意識が及ばないことがありますので、日頃から備えを万全にしてください」
「自分の地域は大丈夫だろう」という思い込みがもっとも危険だ。
画像ページ >【画像あり】ボンネットまで車が水に浸かり…線状降水帯で大洪水となった愛知県(他4枚)
