9月1日、直腸がんのためこの世を去った女優の中村ゆりさん(享年44歳)。14日、所属事務所が公式サイトを通じて訃報を伝えた。
中村さんは1998年、オーディション番組『ASAYAN』(テレビ東京系)をきっかけに、アイドルデュオ「YURIMARI」としてデビュー。シングル6枚とアルバム1枚を発表したが、活動期間は約1年にとどまり、翌1999年に解散した。
解散後は芸能活動を休止し、アルバイト生活を送っていたという。2021年の『日刊スポーツ』のインタビューでは、《自分が全然できないタイプの人間で、社会で生きることにこんなに順応できないんだと実感しました》と当時を振り返っている。
そんな中村さんの転機となったのが、2007年。映画『パッチギ!』の続編『パッチギ!LOVE&PEACE』でヒロインに抜擢された。同作は、在日コリアン家族を描いた作品で、中村さん自身のルーツとも重なる内容だった。
「中村さんは後のインタビューで、続編のオーディションがあると知り、自ら『私も行きたい』と事務所に伝えたことを明かしています。前作の感想を聞かれ、『何で私がここに参加していないの? とムカつきましたね』と答えたとか。穏やかな見た目とは打って変わって、心のうちに秘めた“芯の強さ”を感じさせるエピソードのひとつです。
さらに、監督やプロデューサーから自身の生い立ちを聞かれた際には、『女優さんというのは、自分の負の面だったりとか、そういうものも生かせる仕事なんだなあって思った』とも語っていました」(映画ライター)
その後もNHK大河ドラマ『龍馬伝』や連続テレビ小説『花子とアン』など、数々の作品で存在感を放った中村さん。一方で、華やかな活躍の裏では長い闘病が続いていた。
所属事務所によると、中村さんは13年前にもがんを患ったものの、その後は寛解。昨年1月に再びがんが見つかり、手術を受けたが転移が判明し、治療を続けながら仕事に向き合っていたという。
事務所はさらに、《今年8月、復帰に向け回復に努めていた中、再び腸閉塞を起こし、突然余命わずかと告知を受けました》と明かし、《彼女は落ち着き、美しく優しさにあふれた笑顔を絶やさず、ご家族や近しい方々と共に最後の時を大切に過ごすことができました》と伝えている。
訃報を受け、元相方のMARI(44)は14日、Instagramで《最後まで弱音ひとつはかず、思いやりにあふれ、誰にも優しく強く美しい》と追悼。俳優の中野英雄(61)も《私の事務所の斜め下にある飲食店でアルバイトをしていたよね》と回想し、《その後、数年で人気女優になられた気がします!頑張りましたね》と、その歩みを称えた。
中村さんの訃報に、Xでは
《ほんとに悲しい》
《これからも色んな役での活躍を楽しみにしていたのですが…》
《美しくて涼やかな、素敵な女優さんだったよね》
《まだまだ素敵な演技を見たかった》
《未だに信じられません》
など惜しむ声が相次いでいる。
病と向き合いながらも、女優として歩み続けた中村さん。その揺るがない生き方は、残した作品とともに長く記憶に残るだろう――。
画像ページ >【写真あり】超貴重…アイドル時代の中村ゆりさん(他6枚)
