'17年3月『やすらぎの郷』(テレビ朝日系)制作発表記者会見で 画像を見る

ドラマ『北の国から』(フジテレビ系)などで知られる脚本家の倉本聰さんが9月18日、多臓器不全のため北海道・富良野市の自宅で亡くなっていたことが明らかになった。91歳だった。倉本財団が28日、公式サイトで発表した。突然の訃報に接し、石坂浩二(85)、舘ひろし(76)、本木雅弘(60)、長澤まさみ(39)ら多くの名優たちが、故人への思いを綴っている。

 

映画『駅 STATION』、ドラマ『風のガーデン』(フジテレビ系)、『やすらぎの郷』(テレビ朝日系)など、数々の名作を手掛け、主宰した「富良野塾」では後進の指導にもあたった倉本さん。その作品からは映画やドラマに欠かせない俳優たちが数多く輩出されてきた。

 

かつて多くのドラマで一世を風靡し、最近では経営する芸能事務所が破産したことが話題になった“元トレンディ俳優”も、倉本さんの作品でテレビデビューを飾った1人だ。

 

その俳優とは、『君が嘘をついた』(フジテレビ系)、『ずっとあなたが好きだった』(TBS系)、『スウィート・ホーム』(TBS系)など数々のヒットドラマに出演してきた布施博(68)。全盛期の年収は2億円ともいわれる布施だが、今年8月4日付で、自身が代表取締役を務める芸能事務所「有限会社馬力屋」(東京都あきる野市)が、東京地裁立川支部から破産手続き開始決定を受けている。

 

布施が注目を集めるきっかけになったのが、’84年に倉本さん脚本の『昨日、悲別で』(日本テレビ系)に出演したことだった。同作に出演が決まったオーディションには、ある逸話が——。

 

「当時、ほかのオーディションでもなかなか受からないことが続いていた布施さんは、『昨日、悲別で』のオーディションに際し課題とされていたセリフも、『どうせ受からないだろう』という考えから満足に覚えることなく当日に臨んだといいます」(芸能関係者)

 

オーディションでは、ケンカをするシーンの演技があったという。そこで起こったトラブルについて、布施自身がインタビューで次のように振り返っている。

 

《ケンカのシーンのときに、組まされた相手の服を掴んだときにビシッて音がしたんですよ。そうしたらそいつが『何だ、芝居もできないのかよ』って言ったから、カッチーンって頭に来て、『ちょっと来い!』ってトイレでケンカして》(「テレ朝SPOT」・’22年7月11日)

 

当然落選と思いきや、巨匠の目には光るものが見えたという。

 

《それが倉本さんの耳に入っていたみたいで、『北の国から』のときに倉本さんに「『悲別』は何で俺が受かったんですか?って聞いたら、『お前は俺のオーディションでケンカなんかしやがって。いろんな役者がいるけど、お前は俺が考えていた役者というものの規格外だったんだよ』って(笑)』》(「テレ朝SPOT」・’22年7月11日)

 

意外な理由から抜擢されたことによって、飛躍のきっかけをつかんだ布施。その後、’96年に倉本さんが脚本を手掛ける舞台に出演する際、本誌のインタビューで布施は次のように語っている。

 

「いま曲がりなりにも役者をやってられるのは、倉本さんの訓練のお陰なんです。10年前に先生の舞台に1回だけ出たことがあって、体が震えるくらい感動しました。それ以来、つまり10年ぶりなんです。僕も少しは成長してるはずだし、『なんだ、おまえ、そんななのか』とは言われたくない。どうせなら『おまえの芝居にはひっかかるところがでてきたな』って言わせてみたいんです」

 

事務所の破産というピンチに直面している布施。天国の恩人に成長した姿を見せたいという思いも、役者として舞台に立ち続ける原動力になるはずだ——。

画像ページ >【写真あり】当時年収2億円とも…絶頂期の“元トレンディ俳優”(他1枚)

出典元:

WEB女性自身

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