千葉西総合病院の公式ホームページより 画像を見る

「BeReal」など新たなSNSが普及するいっぽうで、度々問題視されている不適切投稿。今年4月にも西日本シティ銀行など各企業で、従業員が撮影・投稿した画像や動画が拡散し、内部情報が漏洩する事態が発生した。しかし、社会問題として認識されるようになった現在も、依然として“根絶”にはいたっていない。

 

千葉県松戸市の医療法人徳洲会千葉西総合病院は10月8日、公式サイトで「当院職員によるSNSへの不適切な動画投稿に関するお詫び」と題する声明を発表。

 

《当院に勤務する職員が、院内で患者様が映り込んだショート動画を個人のSNSアカウントに無断で投稿していたことが判明いたしました》と報告し、患者やその家族、関係者に謝罪した。

 

対応について、《現在、まず当該投稿の削除を行い、ついで当該職員に対する聞き取りを含め、事実関係の詳細な調査を急ピッチで進めております》とし、《プライバシーを侵害された患者様への誠心誠意の謝罪と対応に全力を尽くしてまいります》とコメント。その上で、《事実関係が確認でき次第、速やかに詳細のご報告と再発防止策を公表させていただきます》と、今後の方針を示した。

 

声明では事案の詳細について説明はなかったが、同院の看護師と思われる数人の人物が韓国発の動画記録アプリ「setlog」で撮影した動画がXなどのSNSで拡散していた。同アプリは1時間に1回2秒の動画を撮影し、1日分を撮り終えると「Vlog」としてグループで共有することができる。日常を“キラキラ”と彩るSNSとして、Z世代を中心に人気を集めているが……。

 

拡散した動画では、15時から翌朝9時まで出勤から退勤までの様子が収められていた。撮影は病院に向かうところから始まっており、病院の外観が映った動画には《地獄の館》のテキストが。

 

勤務開始後と思われる場面では、ナースウェアを着用した看護師が自撮り撮影でピースをし、《つまんねえ》と添えられていた。また、音楽番組が流れるテレビモニターを映した動画もあり、《患者のテレビ借りて視聴》とも。このほか、院内の部屋や廊下を撮影した動画もあり、備品や資材なども映り込んでいた。

 

だが最も物議を醸したのは、深夜4時に撮影された動画だった。それぞれの看護師が撮影したと思われる動画が2分割で並べられ、《同期夜勤だったのに受け持ち端と端…》《オムツ交換助け合った!》《デブすぎ臭すぎ》《嗚咽祭りバカ楽しかった!!》のキャプションが表示されていた。

 

互いの様子を気にかけたり、時間を持て余していることを訴えたりしていたが……。ICU(集中治療室)と思われる病室のベッドで寝ている高齢の入院患者まで撮影しており、《おばあたーん》とつづっていたのだ。さらに退勤直前には、院内で使用しているパソコンの画面も映り込んでいた。

 

この動画に対して、Xでは《松戸の千葉西総合病院だよね》と病院名を特定する声が続々。加えて、入院患者を揶揄する投稿もあったことから辛辣な声が噴出し、看護師と思われるユーザーからも不快感を示す声が上がっていた。

 

《自分のおばあちゃんとかがこういう風に撮られてたら凄く嫌すぎる 絶対許せない》
《母親がICUに入ってたことあるけど、助からなかったらどうしようと本当に不安でずっと泣いてた。もしこんな風に身内を晒されたら絶対に許さないし、看護師辞めて謝罪されても許せない》
《これのせいで看護師の夜勤は暇とか思われるのほんとうざい 風評被害もいいところ 看護師免許剥奪してやれって思う》(すべて原文ママ)

 

本誌が9日に病院を取材すると、担当者は病院側が事案を把握したのは8日だったと明かした。

 

動画内容の事実関係についても確認を求めたが、「現時点では、ホームページに記載した内容のみのご回答とさせていただきます」との回答にとどまった。「下野新聞」などでは、撮影や閲覧に関わった看護師3人が8日から出勤停止処分となっていることが報じられていたが、この件についてもノーコメントだった。

 

いっぽう、院内での撮影に関する規則について尋ねると、「プライバシーや個人情報の取り扱いに関しては、入職時のオリエンテーションなどでも指導していますが、今回、このようなことが起きてしまい大変ご迷惑をおかけしております」と詫びていた。

 

ある社会部記者は言う。

 

「SNSの不適切投稿は企業だけでなく、医療現場でも起きています。最近では、昨年1月に千葉大学医学部附属病院で類似の事案が発生しました。

 

同院の看護師を名乗るアカウントがXで不適切投稿を繰り返し、病院側が外部有識者を含む調査委員会を設置。調査では“患者に対する不適切な対応は確認できなかった”と結論付けられましたが、今年6月に投稿主と特定された看護師に停職4カ月の懲戒処分が下されました。

 

同じく同年10月には北海道の岩見沢市立総合病院で、委託先の職員が患者20人の氏名などが映った画像を『BeReal』に投稿し、病院側が謝罪するといった事案も。医療従事者によるSNSの不適切投稿は、患者のプライバシーや尊厳を侵害するだけでなく、医療機関全体の信頼を損いかねません。患者のプライバシー保護を徹底するとともに、SNSの利用に関する教育や管理体制を強化することが求められるでしょう」

 

画像ページ >【写真あり】ICUの高齢患者まで晒し…SNSの不適切投稿を謝罪した千葉西総合病院(他1枚)

出典元:

WEB女性自身

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