水産庁が’22年に制定した「さかなの日」。毎月3日~7日がこの日にあたり、水産物の持続可能な消費の拡大に向けた取組が行われているのだが、最近、この「さかなの日」をめぐって物議を醸す出来事があった。
発端は、農林水産省の公式Xが10月7日に公開した写真。《この刺身、農水省職員が食べるとこうなります》とのキャプションと共に、マグロやサーモンの刺身、これらに添えられた大葉や大根、食用菊といった「ツマ」が綺麗に盛られた皿と、これらの食材を完食した後の皿の写真の2枚が公開された。
続けて、《添えられたツマもおいしく完食 大根で口直し、大葉で味変、菊はしょうゆに散らして彩りと食感を楽しみました。ごちそうさまでした!》とも綴り、《#さかなの日 #食ロス #食ロス削減月間》と農水省の取り組みをアピール。“残さず食べる”ことの大切さが伝わる投稿だが、これが一部の反感を買ったようで、以下のような反応が寄せられる炎上状態となった。
《ガキはスカスカの給食食って、農水省の職員は刺身か すげーーーー世の中だな……》
《広告宣伝に時間や予算を使うのではなく、国の食糧を守ることに使ってください》
《食品ロスに対しての啓蒙は評価するけど、それの表現にコレは悪手だと思いますよ。庶民に刺身は贅沢品になってしまってるし、そんな高価そうな皿もありません》
「日本の食をめぐっては、最近、ある地方自治体がSNSで公開している小学校の給食の内容が一部で“少なすぎる”“貧相”などと物議を醸しています。また、日本へのアメリカ産生鮮ジャガイモの輸出解禁に向けて、日米間の協議が最終段階に入りました。日本のジャガイモは自給率がほぼ100パーセントであるほか、アメリカ産ジャガイモの輸入には病害虫の侵入リスクが伴うことから、消費者や農家の反発が根強くあります。また、物価が上がり、日々の食材を購入するのも大変だという人も多くいます。学校給食の管轄は文科省ですが、こうした食をめぐる問題が取り沙汰される中で、批判の背景には“悠長にSNSをやっている場合か”といった怒りがあるのでしょう」(WEBメディア記者)
とはいえ、こうした問題と共に食品ロスも日本における重要な課題で、今回の投稿に憤るのはお門違いとも言えるだろう。そのため、先述したような声に反して、今回の農水省の投稿を評価して以下のような声が多く上がった。
《なんで今さらMAFF職員がこの投稿で噛み付かれてんだよ MAFF広報はこういうので良いんだよ》
《このポストが問題だと思ったあなた 心が相当貧しくなってます いろんなものにもっと寛容になっては如何でしょう?》
《こんなんで炎上するとかあり得ない。フードロスを減らした方がよい。他のこと頑張れは別の話。この投稿への批判としては超的はずれ》
こうした声を農水省はどう受け止めているのだろうか。9日、本誌が同省に対して問い合わせたところ、担当者は「投稿の様々なご意見が寄せられていることは承知しております」と話しつつ、今回の投稿について以下のように説明した。
「投稿の経緯としては、秋ということで、季節感ある食材としてなにか投稿することができないかと考えました。お刺身のツマとして添えられている菊が食べらるということを知らない方も多く、発信することで興味を持っていただけるのではないかと思い、今回の投稿に至りました。また、特に毎月3~7日は『さかなの日』であるほか、10月は食品ロス削減月間でありまして、この点の周知も兼ねて投稿させていただきました」
とはいえ、先述したように食をめぐる課題は山積している。農水省だけでなく、全省庁が全力で解決にあたってほしい。
画像ページ >【写真あり】「挑発してる?」波紋を呼んだ農水省の刺身“完食”写真(他2枚)
