古川俊治デジタル大臣(写真:共同通信) 画像を見る

「自分の情報は自分で守るという意識を持って、被害防止に向けた取り組みに協力してほしい」

 

10月6日の会見で国民にこう呼びかけたのは、古川俊治デジタル大臣(63)。「タイムズカー」や「ローソン」といった大手民間企業で頻発している、サイバー攻撃や不正アクセスによる個人情報の流出について、“企業だけの問題ではない”として国民に自衛を求めた形だ。

 

その具体的な策として、(1)パスワードの使い回しをやめる(2)多要素認証を利用する(3)不審なメールやSNSに注意することの3つを挙げた古川大臣だが、この発言がSNS上で拡散されると、“個人でできることは限度がある”“企業に預けた情報が流出したらどうしようもない”と批判も寄せられた。

 

果たして、本当に自分の身を守れる方法はないのだろうか。そこでこれまで学校や企業などで2,000回以上の講演実績があるネットリテラシーの専門家で、国際大学GLOCOM客員研究員を務める小木曽健氏に話を聞いた。

 

まず、小木曽氏は古川大臣の発言について「別に間違ったことは言っていないです」とした上で、こう続ける。

 

「例えば、自分の家の玄関の鍵は自分でしっかり責任を持って、人に任せないですよね。それと同じでネット上の情報に関しても、国が守ってくれたり、お金を出したりするとは思えないですよね。だからネット上の情報も、最終的には自分が責任を取る必要があると思います」

 

そもそもとして、国が情報を管理することの危うさを指摘する。

 

「国が情報を管理することになれば、大騒ぎになります。一方で、企業に支援のためのお金を捻出する話になれば、それは税金の使い道としてまた違いますよね。なので、民間企業がやれることに対して、国がどこまで口出しできるのかっていう問題で、最終的には、企業が自分たちの責任でやらなくてはいけないわけなんですよね」

 

いっぽうで、個人情報の自衛とは別の視点で、政府にはすべきことがあると小木曽氏は言う。

 

「アメリカでは政府用のセキュリティの高いシステムが提供されているのに対し、日本の行政や自治体、公共のインフラで使用しているシステムでは、民間と同じレベルのものしか提供されてないんですね。そうしたレベルのものを日本においても使用できるように働きかけることが政府・政治家の仕事だと思います。

 

実際、既にデジタル庁から職員の個人情報が漏れた事案もあります。こうしたことは、デジタル庁だけでなく、政府全体や自治体にも波及しうるので、国には対策をお願いしたいです」

 

次ページ >「なんでもかんでも心配する必要ない」

出典元:

WEB女性自身

【関連画像】

関連カテゴリー: