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10月上旬、フジテレビの看板ドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』のチーフプロデューサーだった西村陽次郎氏の電撃退社が報じられた。現場を支えてきた屋台骨の喪失に局内には大きな波紋が広がっている。

 

フジテレビを退社した西村氏について、あるフジテレビ関係者は局内の動揺をこう語る。

 

「9月も社内の重要人物が立て続けに退社しているんですが、なかでも『ザ・ノンフィクション』のCPだった西村さんの退社は制作チームからすれば相当な痛手でした。7月頃には有休消化に入っていたんですが、その頃から辞表を出したとか辞めるとかの話で局は持ちきりでした。結局、9月末に正式に退社してしまったんです」

 

西村氏は富士銀行を経て、‘99年にフジテレビに入社。『ワイドナショー』『Mr.サンデー』『逮捕の瞬間!警察24時』『目撃!超逆転スクープ』など数多くの番組を手がけ、主にドキュメンタリー畑で頭角を現した気鋭のクリエイターだ。

 

「近年は『ザ・ノンフィクション』の制作に注力。同氏がチーフプロデューサーを務めた期間で、同番組は国際メディアコンクール・ニューヨークフェスティバルにおいて‘19年から8年連続で受賞。今年5月には番組30周年の功績が認められて第34回橋田賞を受賞し、その式典には西村氏も出席していました」(前出・フジテレビ関係者)

 

なぜ、“賞総なめ”の実績を持つクリエイターがフジテレビを去る決断を下したのだろうか。

 

「低予算による生放送番組に偏った近年の編成方針に不満を持っていた印象です。親しいスタッフ陣との間では、『この会社は変わってしまった。もう骨太なドキュメンタリーを作れるような場所じゃなくなってしまった』などと語っていたといいます。10月からは自身の新会社『Studio Day by Day』を立ち上げ、映像を軸としたコンテンツ制作をメディアやジャンルを問わず幅広く展開していくといいますから、“自分の納得する仕事がしたい”という思いでの退職だったのでしょう」(別のフジテレビ関係者)

 

現場のクリエイターと経営陣との間に生じている溝について、前出の別のフジテレビ関係者はこう続ける。

 

「フジ・メディア・ホールディングスの清水賢治社長は“リブランディング”と“AI導入”について盛んに社員説明会などで説明していますが、報道やドキュメンタリー分野に対する言及はあまり聞きません。行く末を不安に思ったフジの報道・ドキュメンタリー周りの社員のなかには、他局やNetflixなどへの転職を模索している人もいるそうです。

 

『ザ・ノンフィクション』をはじめとして、長年にわたり様々なドキュメンタリー番組を世に送り出してきたフジですが、現在は大きな転換期を迎えています。経営陣が打ち出すコンプライアンスの徹底やAI導入といった方針と、現場で泥臭く番組制作を担うクリエイターたちとの間に少なくない溝が生じている印象は受けますね」

 

エース不在のなか、フジは再起を図れるだろうか。

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出典元:

WEB女性自身

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