「今、パートナーは2人います。男性パートナーのぺぷシさん(43)と、女性パートナーのレロさん(35)。ただそれ以外にも、両思いだけど交際関係にない人とか、いわゆるセフレ、片思いの相手なんかもいるので、広い意味で好きな人は10人近くというかんじです」
そう語るのは『わたし、恋人が2人います。〜複数愛(ポリアモリー)という生き方〜』(WAVE出版)の著者で、10年以上、シェアハウス運営を手掛けている、きのコさん(42)だ。
「ポリアモリーとは、全員が合意している3人以上からなる恋愛スタイル。浮気とか不倫とか二股ではなくて、嘘や秘密のない状態で、3人でも4人でも5人でも、当事者全員が関係に合意をしている状態でお付き合いをする、パートナーシップの形です」(きのコさん 以下同)
ポリアモリーの生き方を選択したきのコさんは、幼少期から複数の人を同時に好きになる感覚があったと振り返る。
「物心ついたときには、好きな人が2人や3人いるってことは普通で。でも、小学生とかですから、『あやちゃんが好き』『ゆうきくんも好き』とか、性別にとらわれず人を好きになる感覚も含めて、違和感はありませんでした」
しかし、成長するにつれて周囲との違いを感じるようになったと明かす。
「中学生ぐらいから、ドラマとか映画で恋愛の形を知っていくうちに、異性愛でなければならないとか、好きな人は1人だけのはずみたいなものが、自分の中にインストールされていって。みんなは“普通”なのに、どうも私は心のあり方が違うなっていう感覚が芽生えていきました」
初めての交際相手は男性。出会いは地元の九州大学に進学してから間もなくのことだったという。
「最初は友達同士で遊ぶうちに仲良くなって、徐々に恋愛関係になるという普通の恋愛スタイル。『あ、これがお付き合いってやつか』みたいに思っていたんですけど、1個、みんなと違うことがありました。それは交際数カ月後には、もう3股になっていたんです。これは自分の中でも想定外でした」
