第5回 30数年ぶりの母との生活開始関口家には、とてつもない先例が、あった。父の弟、つまり私の叔父は、船乗りで船長にまでなった人だった。叔父は、南極観測船<宗谷>について行ったタンカー船に乗船していたのだ。晩婚だった叔父は、下船すると必ず、両親と母親(私にとっては祖母)、そして幼少の私が住む家に帰って来た。チーズやら葡萄酒、黒パンを手土産に叔父は、私にまだ見ぬ外国の話し...

関連カテゴリー: