母の久しぶりの外出
母と暮らし始めて、早9ヶ月、はっきりと言えることは、母は、「引きこもる」タイプであるということだ。
寒くても、暑くても母は、家から出ようとしない。私としては、その都度、手を替え、品を替え、という感じで母を外に誘い出そうとするが、最近は、万策尽きた、というのが、正直なところだ。
もちろん、色々理由は、あるのだろう。
- アルツハイマー病の特色?
- 母には、友人と言える人が、いない?
- 何をやるのも面倒くさい?
- 家にいるのが、快適?
母が、嫌がって二度と行こうとしない脳神経外科の先生の言葉が、私の頭をよぎる。
「家にいるだけじゃ、確実にアルツハイマー病は、悪化しますよ。」
現に、母のアルツハイマー病は、悪化している。
引きこもりは、日本の大きな社会現象の一つだ、と言えるだろうが、老人の引きこもりもあるのだろうか?
その昔、母と暮らしていた最後の頃は、私は、まだ高校生だった訳で、母の性質などあまり気にしたことはなかった。ただ、ただ、母の<憤怒>には、ヘキヘキとしていた。母は、何故こんなによく怒るんだろう?
母が、アルツハイマー病になって、ようやく母の性質に目がいくようになった。益々、引きこもりながら、<憤怒の人>全開なのである。
もちろん、色々なことが出来なくなっていく自分に対する苛立もあるんだろう。でも、母の<憤怒>をずうっと傍で見て、体験してきている娘には、初めて、母が抱える<憤怒のマグマ>の根源を探ってみないとダメなんだろうなあ、と思うになった。こんな風に考えるようになったのも、頑固な母の引きこもり状態が、続いているからだと思う。
そして、映画には、このWHYの要素は、とても大切なのだ!
そんなことを考え始めていた8月21日、高3の姪っ子最後の吹奏楽部の定期演奏会の日がやってきた。
是が非とも、母と一緒に行きたい。
母を連れ出したい・・・
2010.10.2 (土)更新予定!<動画25:アルツハイマー病の母、定期演奏会に出向く>
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