第30話 母と娘の試練
この連載も第30話まできたかと思うと、とても感慨深い。これも支えて下さる読者の皆さんのお陰と、心より感謝致します。
そろそろ、私の頭の中は、来年末までにこの映画を完成したい、それには、<本編集>をいつから始めようか、と考え始めている。
さて、まだまだ暑かった9月は、私たち親子にとって大きな試練の月となった。
何回も何回も書いてきているが、母は、遂に自分でオカネを握ることを諦めたのである!いや、諦めざるを得なかった、という方が、正しいのだと思う。
母の年金は、偶数月。この情報も、仲間から教えてもらって初めて知った。母は、年金の支給月さえも、分からなくなっていたからである。
帰国して、丸8ヶ月、母の混乱ぶりは、ずばり、オカネに出てきている。
かつて、家族や商売すべての財政を握っていた母は、きっと惨めな気持ちに違いない。母のそんな気持ちを思うと、とても切なくなってくる。
私も正直、焦りまくっている。
オカネを握るという新しい役割を担わなければならない私には、握れるほどの収入がないからだ。
特に、9月は、母にとって大切な秋のお彼岸と母の誕生日が、控えていた。
ああ、絶体絶命のピンチ!
そんな9月のある朝、私は、本当に久しぶりにイトコ(母の姉の次男坊)から電話をもらった。
「オネエ(と年下のイトコは、私のことをこう呼ぶ。)、関口のママが、徘徊しているってよ!」
ええええ〜っ????
2010.11.6 (土)更新予定!<動画29:アルツハイマー病の母と秋のお彼岸>
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