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●幼少時、そばにあった音楽は安全地帯とJロック

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PANTA「小さいときに親にどういう音楽を聴かせてもらってたの?メキシコで生まれたっていうと、マリアッチとか、ソンブレロのイメージになっちゃう」

 

カフカ「多分聴いてたんでしょうけどね。家で流れてたのは、玉置浩二さんとか、安全地帯とか」

 

PANTA「安全地帯かあ」

 

カフカ「聖歌隊にも入っていましたし、あとはクラシック。音楽の知識がいろいろ増えた今、久しぶりに家に帰って両親のCDラックを見てみると、実はけっこうバラエティに富んでいるんですよね。みんな音楽を聴く家庭でした。でも演奏するのは私だけ」

 

PANTA「じゃあドラムを始めたきっかけはどういうところなの?」

 

カフカ「好きな音楽は何ですか?と聞かれると毎回『聖歌』って答えていたんですけど、小4のときテレビでバンドさんが演奏しているのを見て、ドラムさんが一回も映らなかったことに感銘を受けたんですよ」

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PANTA「なんで出てないのに惹かれたの?」

 

カフカ「自分が表に出たいけど出られない器だなっていうのを感じ始めた頃なんですよ。自分がみんなを巻き込めないことをひしひしと感じて裏方に回り始めて。だけど大道具を動かしている私、インカムで話している私を見て欲しい、っていう欲求はあったんです。それを上手く叶えてくれるのがドラムなんじゃないかと思って」

 

PANTA「最近思うのが、カメラマンになる子ってキレイな子が多いんですよ。その感覚に近いのかな、カフカを分析すると(笑)。教室ではどうだったの?」

 

カフカ「私自身の記憶はないんですけど、休み時間に教室の後ろにあったオルガンを一心不乱に弾いていたらしいんですよ。当時のクラスメイトには『1人の世界が出来すぎていて話しかけられなかった』と言われました」

 

PANTA「それはわかるね。画が浮かぶもんね。お姉さんは何がすきなんだっけ?」

 

カフカ「姉はSOPHIAとか、SIAM
SHADE
とかが好きだったんですよ。それでよく家でも姉が見てるビデオとかを一緒に観ていました」

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PANTA「そこからどうやって今のカフカが生まれたの?」

 

カフカ「高校のときは、LUNA
SEA
GLAYだ、それこそSIAM
SHADE
だっていうのをずーっとコピーしてきたんですけど、THE NEWSに出会ってからじゃないですか。(レッド・)ツェッペリンやザ・フーを聴きなさいって渡されて。最初はよくわからないなと思ってました。ただ、採譜をするのが好きだったんです。Jロックも採譜していて、細かく音を分析するわけですよ。コピーもしなきゃいけないし。それで見ていると『あっ、こんなところにこんな入れ方があるのか』とか『フィルこっちから回すんだ』っていう楽しさを知りましたね」

 

PANTA「ベーシックにシシド・カフカのドラムスタイルで一番影響受けてるなっていうのは誰なの?いろんな人を参考にしているんだろうけど」

 

カフカ「多分今のシシド・カフカのスタイルを形成するのに誰からも影響は受けていないのですが、名前を挙げるとすれば、ジョン・ボーナム(レッド・ツェッペリンのドラマー)と、身内になりますけどプロデューサーの大島賢治の2人だけですね」

 

●ドラマーの知られざる苦労

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PANTA「素晴らしいねそれは。俺、女子プロ(アーティスト)の世界って知識も興味もなかったんだけど、プロデュースを手がけるようになっていろいろ探っていくうちに、オーバーなパフォーマンスもエンターテイメントなんだとわかってきた。ドラムも、普通に叩いているのと、髪振りながら激しく叩いているのとでは見てる感じが違う。汗はどうですか?かきますか?」

 

カフカ「かいてますよ。滝のように」

 

PANTA「アイドル連中見てると、本当に天才的だなって思うけど、本当に顔に汗かかない。ドラムは汗かくと大変だろうなと思う」

 

カフカ「目にも入るし、本当に大変なことになってます」

 

PANTA「でしょ?それで俺バンダナし始めたの。汗が目に来ない。だから目を開けてられるの。目に汗が入ると、鼻水も出るし、見えないだろうけどマイクから糸引いたりして、けっこう汚い世界(笑)。だからドラマーだったら大変だろうなって思って。ギターだったら自分でできるじゃん、いろいろ。できないでしょ?」

 

カフカ「できないです。顔を拭くこともできないし、鼻をすする音もマイクが拾っちゃうからタイミングも考えないといけないし。ひとつハプニングがあると、いろんなことを一瞬で考えなきゃいけないですね。」

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PANTA「よく真っ白にならないな」

 

カフカ「昔は何度かよくなってましたけど」

 

PANTA「あとで笑えればね。笑えるステージが一番いいステージだと思うんだけど。O-EASTでやったファーストライブは自分にとってはどうだった?俺は完璧だと思ったのよ」

 

カフカ「本当にどうって感じる間もなく終わりました。ただ、ライブが終わった後って、『ああもう無理、もう何もできない』っていうくらい空っぽになるんですけど、あの日だけはその先が見えたというか、フルになった気がしたというか」

 

PANTA「終わってから『キミには緊張という言葉はないのか』って投げかけたくらいにふてぶてしくて素晴らしいステージだったんだよね。緊張はしたでしょ?」

 

カフカ「もちろんですよ」

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PANTA「ですよね。でもそれが全然見えないんだよね」

 

カフカ「そうか。あの日も見えなかったか」

 

PANTA「このあとどういう風になってくんだろうね」

 

カフカ「どうなっていくんでしょうね。これまで自分自身が想像どおりになったことがないので……」

 

PANTA「器用貧乏っていう言葉が日本語にはあってね、あまりあちこちに手を出しすぎるのもいけないんだろうけど、多分いろんなところからオファーが来てるでしょ。でも、どこに行っても成功すると思うよ」

 

カフカ「いやいやいや」

 

PANTA「だからそこで潰されないようにしないとね。まあ何やったっていいんだろうけど」

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続き

 

シシド・カフカ ニューシングル 『music』 2月20日(水)発売 

image初回限定盤(CD+DVD) 1,800円(税込)

CD

1.music

2.リカバリー

3.無敵のロックスター

DVD(30分収録)

1.music MV

2.2012.09.19 デビュー記念ライブ「愛する覚悟」ダイジェストムービー

 


image通常盤(CD)1,200円(税込) / 8Pブックレット付き

CD

1.music

2.リカバリー

3.無敵のロックスター

Bonus Track

4.music(Demo version)

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