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●カフカはいい婆さんになる

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PANTA「今度、寺山修司の没後30周年イベントをやるんだけど、彼は『職業は?』って訊かれると『寺山修司です』って答えてたんだよね。それでいいんじゃない?『シシド・カフカさんのお仕事は何ですか?』『シシド・カフカです』。そしていろんなところで活躍して爆発してもらいたい。でもそういう人ってわりと短命で終わっちゃうから、長生きもして。瀬戸内寂聴さんとか吉永小百合さんみたいに、どれだけ年をとってもカワイイ存在でいてもらいたい。カワイイ存在じゃねえな(笑)」

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カフカ「(笑)」

 

PANTA「いい婆さんになると思うよね。仏壇のチーンじゃなくってドラム叩いてさ。カッコいいねえ。将来の設計図みたいなものはあるの?子どもの頃に見てた将来と今見る将来は違うんだろうけど」

 

カフカ「どっちかと言うと、子どもの頃に見てた夢に近くなってきているかもしれませんね」

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PANTA「小さい時はどういう夢だったの?」

 

カフカ「小さい時は、行くのは武道館でしょっていうそういう感じ」

 

PANTA「お嫁さんになりたいとか、スチュワーデスさんになりたいとかそういうんじゃなくって?」

 

カフカ「幼稚園の時はもちろんお姫様になりたかったです」

 

PANTA「よかった安心したよ俺(笑)」

 

カフカ「そういうのはありましたけど、10歳にドラマーになろうと決めた時は武道館でしたね」

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PANTA「俺は小学校の卒業文集に『造船技師になりたい』って書いてたの。でもある事件が原因で、バイクとか車に触れられなくなって、それで近くにあったのが音楽で、仕方なくって言っちゃいけないけど音楽を始めたんだよね。普通そうすると将来の設計図が真っ暗になるって言うじゃない、でも真っ白になっちゃったのよ。計画してたものが全部なくなったから。イタリアに行ってフェラーリの工場に入ってとか、自分のデザインした車がとか、そういうことを思い描いてたんだけど、それがなくなって、たまたま友達が持ってたギターを手に持って。大学に入ったのも髪が伸ばせればいいやって。だからどこの大学でも良かったんだけど。学業に対する願望はなかったの?」

 

カフカ「音楽をやりたかったから高校に行くつもりは本当になかったんですけど、親に行ってくれと言われて、男の子とバンドができる共学に行きました。同じように大学にも行ってくれということで、だったらなにか音楽のためになることがしたいと思い、映像系の音響や映画関連の学部を志望していました。そして並びで受験した写真学部が受かって写真を学んでいたんですけど、いつでも音楽をやるために何ができるかを考えていましたね」

 

●今明かされる、カフカの恋愛遍歴

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PANTA「これまでの対談で、ロマンスの話はしてきたの?共学の高校なら何かあったんじゃない?」

 

カフカ「浮いた話はひとつもなかったですね。どっちかというと、女子校(中学校)にいた頃の方がラブレターもらってましたし」

 

PANTA「女の子から好かれそうだよね」

 

カフカ「後輩からお手紙やチョコレートをいただいたりはしましたね。高校に入ってからは帰宅部で、すぐ帰ってリハスタ入って練習して、という日々だったので、『あの人がいいな』とかそういったことありませんでした」

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——人目を引く容貌のカフカはさぞかし学生時代も注目の的だったろう。登校時のスタイルを聞くと、PANTAから意外な話が飛び出してきた。

 

PANTA「ツアー中に階段を踏み外して骨折してしまったとき、看護婦さんに履くならルーズソックスが一番いいって言われたんですよ。そしたらカフカが「私の貸してあげる」って。それでシシドさんのですね、青春時代のルーズソックスを2足お借りして(笑)。いいのかなこんな話して。『ドキュメンタリー頭脳警察』っていう映画の中で革パンを履いてるんだけど、その下はカフカのルーズソックスなんですよ。それもね、ただ持ってきてくれるならいいんだけど、お母さんが洗濯したやつを持ってきてくれるんです。俺は変態か!それでちゃんと洗ってお返ししたんだけど」

 

カフカ「返ってくると思わないじゃないですか」

 

PANTA「俺もね、返さなきゃよかったなと思って。ヤフオク出しゃよかった(笑)」

 

PANTAから見たシシド・カフカの将来像

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——これからカフカが辿る道筋は、PANTAの目にはどう写っているのだろうか。

 

PANTA「自分の夢があるじゃないですか。前から言っているモードロックをちゃんと確立したらカッコいいなあって思うんですよ。音楽業界含めて今は全ての業界に言えると思うんですけど、こういう状況だから我慢しなきゃならない、予算が足りないからできない、とかあるじゃない、でもそういうことに縛られずに、自然体の中で自分の夢を叶えていくっていうのがいいよね。全然無理してる感じがないのもいい」

 

カフカ「PANTAさんとお話したこの短時間で、やりたいことがまたいくつか増えましたね。今年1年、何ができるか自分でも楽しみです」

 

PANTA「音楽やってても8割方は嫌なことばっかりなんだよ。金の問題とか人間関係とかさ。でも、あとの2割か1割の楽しさがそれを全部カバーしてくれるよね。あとは気分の持ち方で、ネガティブにとるか、ポジティブにとるかっていう問題だと思う。今すごくネガティブな発言するやつが受ける時代じゃないですか。共感を覚えるからなのかな。でも(カフカは)全然ネガティブなことが似合わないタイプだから、これはこれでポジティブに突っ走っちゃった方がいいのかなっていう思いはありますよね」

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——日本ロック界の伝説と、これから伝説を作ってゆくであろう若い才能。世代を超えて心を通わせる2人が同じステージに立つところを見たいと思う音楽ファンは多いはずだが、そんな予定はあるのだろうか。

 

PANTA「共演ですか?それはちょっとまた考えさせてください(笑)」

 

シシド「もっと大きくなったらぜひぜひ」

 

PANTA「でも年も関係なく明日どうなるかもわからない状況なんで、やりたいことはすぐやっちゃったほうがいいかもね」

 

カフカ「(笑)」

 

シシド・カフカ ニューシングル 『music』 2月20日(水)発売 

image初回限定盤(CD+DVD) 1,800円(税込)

CD

1.music

2.リカバリー

3.無敵のロックスター

DVD(30分収録)

1.music MV

2.2012.09.19 デビュー記念ライブ「愛する覚悟」ダイジェストムービー

 


image通常盤(CD)1,200円(税込) / 8Pブックレット付き

CD

1.music

2.リカバリー

3.無敵のロックスター

Bonus Track

4.music(Demo version)

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