image

お寒くなりました。片岡愛之助でございます。

「永楽館歌舞伎」が開かれております、ここ兵庫県豊岡市では盆地ということもあり、空気が冷たく、身も心もキリリと引き締まります。

僕の恩人のひとりに、歌舞伎演出・脚本家の水口一夫先生がいらっしゃいます。10日まで行われているこの永楽館歌舞伎も、水口先生が子供歌舞伎のご指導をしてらっしゃるご縁で実現し、僕に声をかけてくださいました。

ただいま上演しております「第八回永楽館歌舞伎」の『青雲の座 出石の桂小五郎』も、水口先生の作・演出。僕の代表作となった『GOEMON』も『鯉つかみ』も、水口先生と一緒に創りあげました。

『GOEMON』は「第三回システィーナ歌舞伎」での上演が初演でしたが、何を主題として取り上げるかという段階で、水口先生が提示した案の中に石川五右衛門がありました。

会場となる大塚国際美術館のシスティーナ・ホールは、壁にミケランジェロの「最後の審判」が大きく描かれています。そこで歌舞伎を上演するため、コンセプトは和と洋の融合です。

僕は狐の化身を演じるときに着る真っ白な毛の衣裳を着たことから着想を得て、壁画に負けないよう、斬新な見た目になるよう、赤毛の五右衛門はどうですか、と突拍子もないご提案を申し上げました。

それを水口先生はご快諾くださって、スペイン人とのハーフの五右衛門が誕生したわけです。『GOEMON』はフラメンコを取り入れたとても斬新な歌舞伎に仕上がりました。大阪松竹座では上演いたしましたが、東京でもぜひご覧いただける機会が来るよう願っております。

水口先生は本当に僕の道しるべのような存在です。先生がいらっしゃらないと仕事上、とても困ってしまうことが多いので、本心から愛情を込めて「死なんといてくださいよ」と申し上げることがあるのですが、先生のほうも僕の多忙を気にかけてくださって、「愛之助さんこそ死なんといてください」と、冗談を言い合っております。

そんな水口先生と、日本舞踊、宗家藤間流八世宗家の藤間勘十郎さんのお二方と一緒に、11月11日(水)午後2時から、大阪府高槻市の高槻現代劇場中ホールにおいて、「ヒット歌舞伎のできるまで」というトークショーに出演させていただきます。

image

トークショー頑張ります! 来てくださいね。
「ヒット歌舞伎のできるまで」(C)高槻市文化振興事業団

 

『GOEMON』や『鯉つかみ』ができあがっていく様子を、より詳しく3人で語り尽くしたいと存じます。もしお近くでお時間のある方がいらっしゃいましたら、どうぞお運びください。

 

そして、11月12日放送のBS日テレ「片岡愛之助の解明! 歴史捜査」(木曜日21時~)は、『天下を決した政略結婚 浅井三姉妹の真実を追え!』をお送りします。

織田信長の妹で戦国一の美貌とうたわれたお市の方と浅井長政の間に生まれた3人の姫、お茶々(のちの淀殿)、お初、お江の浅井三姉妹のことは、大河ドラマ「江」でも取り上げられましたので、ご存じの方も多いと思います。

三姉妹に流れる『織田家の血』。それは戦国の世にあって、何物にも代えがたい価値を持っていました。政略結婚の道具にされているかのように見える戦国の姫たち。しかし実は、その存在自体が実家、嫁ぎ先の運命を左右する価値を持っていたのです。

淀殿は秀吉との間に早世した鶴松に続き、秀頼を生みます。それは秀吉にとって待望の跡継ぎであり、織田の血と豊臣の血を受け継ぐ、いわば天下人のサラブレッドの誕生でした。だがその出生に疑惑が……。

歴史捜査で浮かび上がる真相とは――。

その「歴史捜査」から僕の日めくり『片岡愛之助が贈る 歴史上の英雄!今日の名言~毎日を前向きに生きるメッセージ~!』が発売中です。毎日を前向きに生きるヒントや元気の素がたくさん詰まったこの日めくりを、BS日テレではドーンとプレゼント実施中です。

image

日めくり、良いこと書いてあると思いませんか?
「片岡愛之助の解明! 歴史捜査」(C)BS日テレ

 

番組で捜査してほしい歴史上の人物や事件、謎を書いて、11月26日(木)まで、どうぞご応募ください。お待ちしております!

京都四條南座「吉例顔見世興行」が迫ってまいりました。充実した舞台をご覧いただけるよう日々精進してまいります。ご期待ください。

いよいよ冬本番、どうぞご自愛ください。

片岡愛之助

プロフィール

1972年3月4日生まれ。’81年12月、十三世片岡仁左衛門の部屋子となり、南座『勧進帳』の太刀持で片岡千代丸を名乗り初舞台。’92年1月、片岡秀太郎の養子となり、大阪・中座『勧進帳』の駿河次郎ほかで六代目片岡愛之助を襲名。’07年12月上方舞・楳茂都流の四代目家元を継承し、三代目楳茂都扇性(せんしょう)を襲名した。

関連タグ: