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その霊能力のために、楽屋では霊視を求める先輩芸人たちが行列をつくることもあるという、よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属の“霊がよく見える”ピン芸人・シークエンスはやとも(26)。『ポップな心霊論』は、彼が人生で見てきた霊たちや霊現象などを紹介していくコラム連載!

 

【親父と一緒に出くわした、廃ビルでの恐怖体験】

 

この連載にも何度か登場している、僕とは比べ物にならないほど強い霊感を持つうちの親父。先日、そんな親父と一緒に出かける機会がありました。昔の職場の同僚と食事をするというので、タダ飯にありつこうとついて行ったんです。その同僚の方とは久しぶりの再会だったらしく、思い出話に花が咲き、親父はとても楽しそうにしていました。

 

帰りは同僚の方が車で送ってくれることになったのですが、車内で話しているうちに、かつて2人が働いていた職場を訪れてみようということになったんです。なんでも、その会社は何年も前に倒産してしまったんだとか。そのうえ、実際に訪れてみると、入居していたビル自体も廃ビルになっていたんです。

 

もちろん電気は止まっているためエレベーターは動かず、2人の職場があった2階まで、階段で上がることに。オフィスにたどり着くと、そこはまさに廃虚。壊れかけた机や椅子があちこちに転がり、異様な雰囲気でした。でも、2人にとってはやはり懐かしい場所のようで、楽しそうに歩き回っていました。

 

すると同僚の方が、ある机の裏側をゴソゴソと探り始めたんです。不思議に思って見ていると「あった!」と何かをパッと取り出しました。その手に握られていたのは、なんとでっかい中華包丁。「これで頼まれた仕事を片付けてたんだよ」とにこやかに語っていたのですが、僕はもちろん親父も面食らってしまって、何も見なかったことにして帰路につきました。彼は一体、どんな仕事をしていたんでしょうかね……。

 

まったく幽霊は関係ないですが、めちゃくちゃ怖い話でしょ?

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