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✔忙しい人には具体的な数値目標が必要

 

JUJUに触発されて英語の勉強を始めることにした私だが、ただ漫然とやっても仕方がないことはわかっていた。何か目標となることを設定しなければならない。

その目標を何に設定すべきか。

「JUJUのように英語でうまく歌が歌える」「映画を字幕なしで見ることができるようになる」

 

――そういうのも立派な目標だろう。

 

しかし私は自分が置かれている状況からして、それでは「勉強が続かないだろう」ということは容易に想像できた。

 

連日深夜まで残業をするなど、仕事を中心に回っている日々の中では、カラオケを歌ったり、映画を見に行く時間はほとんどない。また、時間ができたにしても、疲れた体や頭を休めたり、趣味のクラシック音楽を聴くなど、もっと他のことに使いたい。

 

だから目標を定めるにしても、プライベートではなく、仕事やキャリアに関係するようなものの方が、モチベーションは保ちやすい。また、負けず嫌いの私だから、目標に対してわかりやすく結果が見えるもののほうが良いだろう。

 

しかも、その目標は数値化されたものでなければならない。数値化された目標なら、現在の自分の実力がどの程度足らないかがわかるので、対策もたてやすい。タイムスケジュールも組みやすいだろう。

 

そう考えると、少しでもムダなことに時間を使いたくない私にとって、仕事・キャリアにつながり、かつ具体的に数値化された目標が必要だった。

そして、その条件にふさわしい目標はというと、TOEICしかない。

 

✔目標を「TOEIC850点」に設定

 

では、TOEICで何点とるのを目標にすべきか。

私がTOEICを受ける中で達した結論は、何が何でもTOEIC 850点をとる

ということ。

なぜ、700点でなく、800点でなく、900点でもなく、「850点」という中途半端なスコアなのか?

 

✔「TOEICで850点とる」は「富士山の5合目まで車で登る」に等しい

 

富士山の5合目まで車で登れることは、みんなよく知っているだろう。

しかし、5合目まで車で登ったとしても、「富士山に登ったぞ!」という気分になるだろうか?

 

きっと、多くの人がそうは感じないと思う。

やはり、そこから自分の足で山頂まで登ってはじめて、富士山に登ったという達成感が味わえるのではないだろうか。

ただ、ひとつ言えることは、たとえ車を使ったとしても、5合目まで登れば、地上とは違う景色が見渡せるということだ。

 

また、5合目まで行けば、「あとは自分の足でもっと上まで登ってみたい」という気持ちも湧いてくるだろう。

なぜ、ここで唐突に富士山の話を持ちだしたかというと、実は「富士山の5合目まで登る」ことは「TOEICで850点をとること」に等しいからだ。

 

✔TOEIC850点は「英検1級」に匹敵

 

「TOEIC850点なんて、目標が高すぎやしないか?」

そう思う人も多いだろう。

 

ちなみに、TOEICと並ぶ英語の検定試験に「英検」がある。英検1級取得者がTOEICで何点とったかを調べたデータを見てみると、平均で816点であることがわかる(準1級取得者はTOEIC平均732点、英検2級取得者はTOEIC平均517点、英検準2級取得者はTOEIC平均392点、英検3級取得者はTOEIC平均365点。http://www.toeic.or.jp/library/toeic_data/toeic/pdf/data/TOEIC-STEP_2001.pdf

 

つまり、ざっくり言うと、TOEIC850点は、英検1級に匹敵するレベルということになるのだ。

 

【参考】

TOEIC 860-990点 英検1級レベル

TOEIC 730-859点 英検準1級レベル

TOEIC 470-729点 英検準1級~準2級レベル

TOEIC 220-469点 英検準2級~英検5級レベル

 

✔850点は「英語の基礎力」

 

しかし、実をいうと、TOEIC850点は、いわば“英語の基礎力”である。だから、決して超難しい数字というわけではない。

“英語の基礎力”が何を意味するかは後でお話しするが、この基礎力さえあれば、富士山の5合目に登ったときと同じように、日常とは確実に違う「景色」を眺めることができる。そして、さらなる高みに向かって進んでいく上での「ベース」をつくることができるのだ。

 

くわえて、ここがポイントなのだが、本連載の目的は「富士山の5合目まで車で登る」技術を伝えるということ。「車で」が何を意味するのかというと、「短期間で」「効率的に」「最小の費用で」ということになる。具体的には後でお話ししよう。

 

✔ 850点の「スコア価値」はスゴい

 

ここで、ちょっと大上段に構えた話をさせていだたきたい。

“企業のグローバル化”ということが言われはじめて久しい。もはや、誰もこの流れを止めることはできない。今後もあらゆる業界で、企業が事業のグローバル化を進めることが予想される。

それに伴い、各企業の英語力強化への取組みも加速している。

 

先日も、2013年度のTOEIC志願者数が前年度比5万7000人増の約236万1000人に達し、英検を抜いて過去最高となったというニュースが報じられた(国際ビジネスコミュニケーション協会発表)。

 

その背景には、多くの企業が新規採用や昇進基準としてTOEICを導入していること、また大学が就職試験対策のために団体受験を実施していることなどがある。たとえば楽天は、2016年を目標にTOEIC800点を全階級スタッフの昇進条件にすることを決めた。

こういった日本企業の英語力強化への取組み事例をいくつか眺めていると、企業が社員に求める英語力の一つの指標として、“TOEIC730~800点”というスコアを掲げていることが分かってくる。

 

850点という数字は、それを50点~120点上回る。受け止め方は人それぞれだろうが、「ちょっと高いかな」と思う人も多いかもしれない。

しかし逆に言うと、それだけの点数をとれていれば、自分の会社にグローバル化の波が押し寄せようとも、もうあたふたする必要はなくなるのである。

 

もちろん900点なら、さらに盤石だ。でも900点というスコアは、残念ながら基礎力だけで取れるものではない。もう一段上の努力と実力が必要になってくる。

それに比べて、私がオススメするTOEIC850点は、〈英語の基礎力+少しのテクニック〉で取ることができる。それでいながら、企業のグローバル化の波にも乗り遅れずにすみ、人事異動や昇進時、転職などの場面において十分に威力を発揮するスコアとなる。つまり「スコア価値」が十分にあるのだ。

 

スコア価値がありながら最小限の力でとれる“臨界点”――それこそがTOEIC850点なのだ。だから、TOEICを受けるからには、まずは何が何でも850点を目指すべきなのだ。

(つづく)

 

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