失敗続きの経験から著者が導き出した、超効率的な勉強法を一挙公開!!
宮川 友里(ミヤカワ ユリ)/Twitter→@miyakawayuri ・Facebook→yurimiyakawa.toeicmethod
広島県出身 慶応義塾大学商学部卒業 慶応義塾大学大学院商学研究科卒業 東京共同会計事務所入社(現職)
入社時は証券化アドバイザリー&SPVアドミニストレーション部(現フィナンシャル・ソリューション部)に所属しSPC管理を担当。その後外国人マネージャーアシスタント、代表パートナーアシスタントを経て、外資系事業会社のフル・アウトソーシング業務(アカウンティング業務、レポーティング業務、資金決済業務等広義の経理業務)を担当。現在は、事務所の新規ビジネス開発に携わっている。元ライブドア社長で、現在小僧com社長の平松庚三氏の勧めもあって、本連載を始めることになった。
≪Rule2≫ TOEIC850点取るのに“やるべきこと”のすべて~これだけやれば必ず短期で850点とれる!
前回は、≪Rule1≫としてTOEIC850点取るのに“捨てるべき勉強法”のすべてについてお話しした。
今回は、≪Rule2≫としてTOEIC850点を短期間で取るために“やるべきこと”のすべてを公開しよう。
“捨てるべきこと”と、“やるべきこと”をまず見極める。
そして、“やるべきこと”だけにあなたのエネルギーと時間を投下する。
――これが、最短距離で効率的に結果を出すための鉄則だ。
そして、その“やるべきこと”のすべてが、以下の12の項目だ。
◎やるべきことのすべて
1.まずはTOEICを受ける!
2.TOEICの問題形式をちゃんと知る!
3.弱点分析をして戦略をたてる!
4.1日50分集中的に勉強する!
5.必要な単語だけ覚える!
6.必要な文法だけ押さえる!
7.答え合わせの質を上げる!
8.知識を正解に結び付ける“解答力”を身に付ける!
9.通勤中に“ながら勉強”する!
10.模試形式問題集で、時間内に全問解ききるためのタイムマネジメントの練習をする!
11.“精読”で時間内に全問解ききれる読解力と速読力をつける!
12.実行するだけでスコアが上がる“効果テキメンのテクニック”を身に付ける!
一つひとつ具体的に触れてみよう。
1.まずはTOEICを受ける!
TOEICを短期で850点取りたいあなたが、まず“やるべきこと”は、TOEICを受けてみることだ。
「そんなの当たり前じゃん?」と笑うかもしれないが、TOEICは1年に10回と頻繁に実施されることもあり、「まぁ、次でいっか」「申し込んだけど、やっぱり受けに行くのメンドクサイからやめよう」ということになりやすい試験の一つだ。実際、会場に行ってみると空席がけっこうある。
私も何度「今日は受けるのやめようかな…」とサボりたくなったことか!
TOEICを受けたことがない人なら、なおさら「もうちょっと勉強してから受けよう。次回次回!」「ヒドイ点数だと恥ずかしいし…」と、どんどん先延ばしになるパターンになりやすい。
でも、安心してほしい。初めてTOEICを受験するときなんて、一部のスゴイ人を除き、スコアはたいしたことなくて当然だ。それに、TOEICは、やるべき勉強さえすれば必ず結果の出る試験なので、初回のスコアがどんなに悪くたって気にしなくていい!
そもそも私のメソッドでは、あなたのスコアが今何点であろうと関係ない。“現状のスコアから、いかに短期間で850点に到達するか?”――その技術をお伝えするのが本連載の目的である。
だから、恐れることなく、まずは何も勉強しなくていいから、今すぐ直近の試験の申し込みをしよう(TOEICの公式HPからすぐにできる)。
“期限までに申込み”をして、
“サボらず、試験日にちゃんと受けに行く”
これができれば、あなたはTOEIC850点短期取得への第一関門をすでに突破している!
2.TOEICの問題形式をちゃんと知る!
この連載をお読みくださっている人の中には、
「TOEICの問題がどんなものかくらいは知っているよ」という人もいらっしゃるだろう。
でも、短期で高スコアを取得するためには、より“正確に問題形式を把握する”必要がある。
たとえば、こんなところからだ。
Part1、Part2の問題は、始まる前に例題が出されるが、Part3、Part4は例題がなく、各Partの案内文であるDirectionsの後に、すぐ本番の問題が始まる。しかし私は、Part3、Part4のDirectionsの後すぐに始まる本番の問題を例題だと勘違いして聞き流してしまい、最初の3問を丸々落としたことがある。そんな凡ミスは実にもったいない!
TOEICの問題形式を知るのに最適な本がある。
★『新TOEICテスト直前の技術』ロバート・ヒルキ他著 2,200円(税抜)
この本はTOEICの概要が分かるだけでなく、1冊やるだけで必ずスコアが上がるテクニックが満載で超オススメだ!(この本の使い方については、後の連載でくわしくお話しする)
なお、TOEICの問題構成については、連載の第5回目に載せたが、念のため以下に再掲しておく。
◆リスニング問題(全100問) Part1~Part4
Part1 写真描写問題(10問):写真を最も正しく描写している短い説明文を4択で選ぶ。
Part2 応答問題(30問):短い質問文に対して、最も正しい回答をしている応答を3択で選ぶ。
Part3 会話問題(30問):2人の人物による長い会話文を聞いて、それに関する設問3題を解く(選択肢は1題につき4つ)。
Part4 説明文問題(30問):1人の人物による長い説明文(アナウンス、ナレーションなど)を聞いて、それに関する設問3題を解く(選択肢は1題につき4つ)。
◆リーディング問題(全100問) Part5~Part7
Part5 短文穴埋め問題(40問):文法、語彙問題で、不完全な短い文章の穴を埋める(4択)。
Part6 長文穴埋め問題(12問):不完全な長めの文章1題に対し3つの穴を埋める(4択)。
Part7 読解問題(48問):記事、広告、ビジネスメールなどいろいろな文書に対し設問3~5題を解く(4択)。
3.弱点分析をして戦略をたてる!
私が税理士試験に10年近く落ち続けていたことは連載の第1回目にお話しした通りだが、その失敗の経験から私が学んだことがある。 “試験で最短距離で結果を出すための方法論”だ。
その方法論をブレークダウンすると、以下の3つだ。
相手を知る
自分を知る
相手に勝つための戦略を立てる
一つひとつお話ししよう。
どれも後の連載で再度くわしくお話しするので、ここではまずポイントだけをつかんでおいてほしい。実はこの戦略立てこそが、TOEIC850 点短期取得のためのあなたの“設計図”となり超重要だ。
① 相手を知る
試験で最短で結果を出すためには、“試験の特徴を知り、それを逆手にとった戦略的な勉強をすること”だ。
連載の第5回目でお話ししたとおり、たとえば税理士試験の場合、結果を出すのに必要なのは“皆が正解するような基本的な問題を確実に正解すること”だ。税理士試験には独特の採点基準があって、皆が正解できないような難問は、せっかく正解しても配点はゼロ点の可能性がある。つまり、“解き損”になってしまうのだ。
この場合、どうやってその“解き損”の事態を避けるかを考える。
すると、「とにかく基本問題だけはまかせといて!」という状態をつくること、というのがわかってくる。そうすれば、試験の最中、「自分が解けない問題=捨ててもいい難問」ということが瞬時に判断できるようになる。その結果、難問にいたずらに時間をとられずに済み、“解き損”を避けられるのだ。
税理士試験を受けていた当時の私は、「とりあえず全問正解すれば合格するんだから」とすべての範囲を濃淡つけずしらみつぶしに勉強した。そして本番では、基本問題にも難問にも同じくらいの時間を使った。
試験後に、各予備校が解答速報を発表するのだが、自己採点すると、私はいつもそれなりの正解数があった。しかし結果はいつも不合格。結局、私はゼロ点問題をたくさん正解していたのだ。まさに“解き損”で、これでは“相手”の思うツボである。
自分で言うのもなんだが、これこそが“頑張ってるのに結果の出ない非効率な勉強法”の典型だ。試験では、頑張っても結果が出ないと意味がないのだ!
TOEICでも同じことが言える。
TOEIC850点を最短距離で取得するためには、“TOEICという試験の特徴を知る”こと。そして、“完璧主義の発想は捨てる”こと。――それがここでおさえるべきポイントだ。
② 自分を知る
今回の冒頭で「やるべきことのすべて」の1として、「まずはTOEICを受けてみる」ことを挙げた。しかも、“とりあえず何も勉強しなくていいから”という一見悠長に思える提案だ。
でも、一度その結果が返ってきたら、それがどんなスコアであろうと、もはや無駄なことをする時間はない!あなたが次にすべきことは、自分の弱点を見極めることだ。
その唯一無二の方法は、“ABILITIES MEASUREDの利用”である。
ABILITIES MEASUREDとは、試験1か月後に送付される公式成績表のことだ。どんなにスコアが悪くて破り捨てたくなっても、これだけは絶対に捨ててはいけない!あなたの弱点が凝縮されたカルテのようなものだからだ。
(Webでも結果は見られるが、ABILITIES MEASUREDは紙でしか見られないので要注意)
③ 相手に勝つための戦略を立てる
相手を知って、自分を知れば、いよいよ最後に相手に勝つために何が必要かを考える。
TOEICという試験の特徴を知って、ABILITIES MEASUREDで自分の弱点を知れば、
●スコアがあがりやすいのはどのパートか?
●リスニング・リーディングスコアをそれぞれ何点ずつ取れば最も効率的に850点達成できるのか?
●850点取るのに各パート何問ずつくらい間違えても大丈夫なのか?
●TOEICでスコアを上げるために必要な勉強は何なのか?
●スコアがすぐに上がるテクニックは何なのか?
●弱点を強化するためにどんな勉強を加えるべきなのか?
が見えてくる。
そしたら、あとは“850点取るのに必要な勉強だけにあなたのエネルギーと時間を投下し、着実に行う”。
これで、最短距離でTOEIC850点を取得することができる!
今回はここまで。
次回は、≪Rule2≫の4「1日50分集中的に勉強する!」からお話ししよう。