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今月、息子はついに12歳になりました。すごいですね、12年間も生きたのですから。離婚の後、精神状態が心配な時期もありましたが、中学に上がってからは安定し、強くたくましく成長を遂げていると思われます。バレー部に所属し、水泳クラブ、ゴルフクラブもかけもち。友達にも恵まれ、人気者です。中学に上がった途端、身長がぐんと伸びました。この間、足のサイズを測りましたところ、私とほぼ変わりません。身長はまだ15㌢ほど私に及びませんが手足はほぼ一緒。肩幅もあります。きっと背が高くなるのでしょうね。今年に入って靴下をすべて新しく替えました。パパは黒、息子は青です。洗濯をしながら、思わず苦笑してしまいます。

そして身体のそこかしこに変化が出はじめています。すね毛が生え、口の周りに産毛とか……。思春期のはじまりですね。性の目覚めも近いのでしょうか? あまり想像したくありませんが、いろいろと教えてやらないとならなくなりますね。つくづく思いますのは、男の子でよかったかな、と。これが女の子と2人暮らしだったらどうなったかな、と。いやはや、想像も出来ません。生理なんかがはじまったら、私メ、逃げ回っていたことでしょう。その点、男子であれば、自分の時代を思い出しながら、それはノーマルなことなんだよ、と指導してやることが出来ます。女の子の口説き方とか、その辺はパパさん、お手のものですから(笑)。きっと今後はそういう話が増えていくのでしょう。いや、もちろん、まだ今はそこまでは進んでおりません。産毛程度の話です。

近頃日本では、中年の童貞さんが増えていらっしゃるとか。ネットやパソコンの中で仮想の女性を愛しすぎたのでしょうか? 男らしいという言葉自体がもはや死語かもしれない時代。そういう新しい時代に、男の子や、女の子を育てるというのは難しいことでもありますね。でも、経験者として、恥ずかしがらず、堂々と、性教育を含め、人生のイロハを教えてやる必要があります。親が恥ずかしがっていては、子供は誤解を抱いたまま成長してしまいます。大らかな人間に育ってほしい。この仄かに暗い時代を元気に明るく生きてほしいと願い、私は今日も息子と向かい合っている次第でございます。

さて、今日は「かぼちゃのまるごとリゾット」をご紹介しましょう。材料はかぼちゃ1個、700g前後のもの、牛乳、生クリーム、オリーブオイル、バター、パルメザンチーズ、玄米、塩・こしょうなど。よく洗ったかぼちゃをラップで包み、電子レンジで5~6分(600W)チンします。かぼちゃのヘタのところから下3㌢くらいを、ちょうど蓋になるような格好で水平にカット。中の種、ひげを完全に除去し、牛乳100ml、生クリーム30ml、オリーブオイル大さじ1、パルメザンチーズ大さじ1、バター20gを投入、塩・こしょうをしたら、あらかじめ温めておいた200度のオーブンに入れます。アルミホイルをぐちゃぐちゃにしてトレーの中ほどに敷き、その上にぼんとかぼちゃをのせると安定しますよ。蓋の部分は横に添えておいてください。かぼちゃに竹串を刺し、すっと入ればOK。硬めに炊いておいた玄米をお好きな量入れて、中のかぼちゃを削ぎ落とすようにしながら混ぜて食べます。塩加減を確認しながら、パルメザンチーズを再度振りかけ、オリーブオイルを少々たらせば完璧。正確にはリゾットではありませんが、硬めに炊いた玄米にかぼちゃスープが絶妙に絡まり、上品な一品となります。

かぼちゃまるごとのまま、混ぜながら全員で手を伸ばしわいわいやってもよし、綺麗なお皿に盛ってもよし、お好みでお召し上がりください。我が家では残ったリゾットはライスコロッケにして翌日食べております。詳しいレシピはこちらでご確認くださいませ。

さァ、ボナペティ!

エッセイで紹介されたレシピは、
辻仁成 子連れロッカー「希望回復大作戦」ムスコ飯<レシピ>で公開中!

辻仁成/つじ ひとなり

作家。東京都生まれ。’89年「ピアニシモ」ですばる文学賞、’97年「海峡の光」で芥川賞、’99年「白仏」で、仏フェミナ賞・外国小説賞を受賞。映画監督、演出家としても活躍。現在はシングルファザー、パリで息子と2人暮らし。

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