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息子があんまり私の体のことを心配するものですから、この夏人間ドックに入ることに決めました。離婚直後から胃潰瘍の薬を飲んでいます。なかなか治らず、神経こまやかですからね、このままじゃ悪化すると思いまして……。自分に何かあれば息子は路頭に迷うわけなので、彼を安心させるには私が健康であることがいちばん。

 

しかし、人間ドック入りは、なんと10年ぶりなのです。生まれてはじめて胃カメラものみます。人間ドックが好きな人はいないでしょうが、私は本当に怖くて仕方がありません。でも、たまたまかかりつけの病院の看護師さんが知り合いでして、相談をしましたら、痛くないようにしますから、とおっしゃってくださったのです。「年齢的にも定期健診は必要です、健康だとわかれば仕事も頑張れますよね」ともおっしゃってくださいました。人間ドックそのものは入ってしまえば半日で終わるわけですから、大変じゃないことは知っています。要は、決意するまでにいろいろと苦難の道があるわけです。絶対、年齢的にも何か悪いものが見つかるのではないか、という不安はあります。でも、今回は息子に強くすすめられたのです。「お願いだから、ぼくのために人間ドックに行ってください」と。

 

これ、弱いですよ。卑怯なやり方ですよ。息子に言われたら、わかった、というしかありません。というわけで、夏に人間ドックを受けます。結果は2週間後に出るそうです。

 

どうか、無事でありますように。子供が大学を卒業し、就職するまでは死ねません。神様、なんとか生かしてください。息子の未来が確定したら、つまり就職が決まったら、私の大仕事は終わります。親なんて、そんなものかもしれないですね。ともかく、人間ドックに行くぞ、という宣言でございました。みなさまも悩まれているようでしたら、この機会に、ご一緒にいかがでしょうか?

 

さて、今日は辻家のひと手間が美味しい簡単エビピラフをご一緒に作りましょう。

 

材料:お米2合、冷凍小エビ200g程度、にんじんは超みじん切り30g、玉ねぎみじん切り半個、塩昆布1つまみ、アンチョビ2切れ、しょうがみじん切り2片、ニョクマム(もしくはナンプラー)小さじ1、レモングラス1本(乾燥で代用可)、鷹の爪1本、バター20g、醤油少々、野菜だし(茅乃舎の野菜だし1パックを使いました)あさつき数本、ごま油、生卵1個(2個でもOK)、塩・こしょう(お好みで)、白ごま、少々。

 

まずエビの下処理です。冷凍ものは臭みがあるので、臭いをできる限り除去します。水洗いを何度かしたら、ボウルに入れて、片栗粉とお酒(ともに分量外)をかけ、よくもんで数分放置。再び水洗い。大きめのエビは黒い内臓も除去しましょう。

 

お米2合をといで、普通の水の量を炊飯器に入れます。そこに先の、小エビ、にんじん、玉ねぎ、塩昆布、アンチョビ、しょうが、鷹の爪、ニョクマム小さじ1、醤油少々、だしパックを破って中身をふりかけ、最後にバター20g、レモングラス(入れやすいサイズにカットして)を入れて早炊きします。

 

その間にあさつきを細かくカットし、ごま油で味付けしておきます。ごはんが炊けたら、まず味見をして、味が薄ければ塩・こしょうで味を調えます。そこに、すぐに溶き卵を流し入れ、あさつきを半分ほど入れ、よく混ぜ、蓋をして保温。10分くらいで完成です。お皿に盛り、上から白ごま、残りのあさつきをふりかけてください。

 

週末のお昼ご飯に最高ですね。レタスを添えて彩りを華やかにしましょうか。

 

家族の幸せがいちばんです。ボナペティ。

 

エッセイで紹介されたレシピは、
辻仁成 子連れロッカー「希望回復大作戦」ムスコ飯<レシピ>で公開中!

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