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人間は、広い世界のほんの一部で生きている。
全てを知ることはできない。
世界のどこかには、自分の知らない何かを熱狂的に愛してる人がいる。研究する人がいる。
そんな人が集まると、小さなブームになる。
誰かの世界を、少しだけ覗いてみちゃおう。
それが「うさこの覗いた世界」なのだ…!

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発酵…それは人類が気付いてしまった究極の調理方法である。
寝かせて微生物に活動させることで食品を元のものとは違ったものに進化させるという「初めて考えて食べた人は一体何を思ってたんだおいおい」な発酵食品…。
そのまま食べるより旨味が増し、保存性も上がる。
何より体にいい。
発酵食品の中で生きる微生物たちが栄養素を吸収しやすい形に変えたり腸内の善玉菌に出動を要請したりと大活躍してくれるのである。
納豆やヨーグルト、キムチにチーズ…日頃何気なく食べているこれらの食品が実は
人々の健康を守る「天然のお薬」なのだ。

その中でも日本人の魂と言えるのが「おみそ」。
おみその誕生は1300年ほど昔、平安時代だと言われている。
中国からやってきた「醤」と呼ばれる食べ物をジャパニーズカスタマイズさせて完成したのが「みそ」。
平安貴族たちは高級食材だったみそを食べ物にディップしたり優雅に舐めたりしていたんだそうだ。
鎌倉時代になって、みそをすり潰して水に溶く…そう、お馴染みの「みそ汁」が編み出された。
みそ汁の出現によって、「一汁一菜(主食、おかず、汁物、香の物)」も確立。
今でも「バランスが取れている」として推奨される食事スタイルがこんなに古くから出来上がっていたとは…。
「今日わたしたちが口にする食事は長い歴史の中で生み出されてきた奇跡の連続なんだ」と感動せずにはいられない。
それから大豆が各地で生産されるようになり、誰もが大豆を食せる時代に。
庶民のあいだでも自家製のみそを作る習慣が生まれる。
江戸時代になると「健康食みそ」という考えが根付き、ついたあだ名は

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何もそんな健康なんだか物騒なんだか分からない名前つけなくても…。
「医者に金を払うよりも、みそ屋に払え」ということわざまで生まれ
医者を可哀想な状況に置きながら、みそは今日に至るまで発展し続けたのである。

だが近代において、ある問題が起きている。
発酵し続けるみその活動を止めるため、加熱殺菌されたみそが多く出回っているのだ。
生き物であるみそ、発酵が止まるということは当然本来の力を失ってしまうということ。
悲しいことにもうそいつは死んでいるのだ…。
さらに「日本の心」であるはずのみそだが、市販されている大半のものは輸入品によって作られる。

これでは…これでは医者を殺せない…!
せっかくこれだけ栄養価の高いみそを摂取するのなら…!
“本物のみそ”を使いたい…!

その願いはすぐ叶えることができる。
作ればいいんだ。
江戸の一般家庭で作っていたように、なんなら少し前までは手作りみその習慣が残っていたように、
2016年を生きるわたしたちだって作ればいい…!

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というわけで職人の町、大阪・堺で「みそ作り体験」を行ってきました!!
訪れたのは元禄2年創業の糀屋雨風さん。

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4、5年前から毎日のようにみそ作り体験を行っている。
こどもを連れたファミリーから80歳のおばあちゃんまで、たくさんの人が訪れるそう。

今回わたしが作ったのは、堺が誇る“堺みそ”だ。

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まずはあらかじめ煮ておいてもらった大豆(つまみ食いしてもおいしい北海道産“鶴娘”)をめちゃくちゃ頑張って手のひらですり潰す。

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次に糀(安心の滋賀県産米)と塩を指でほぐしながら混ぜ合わせ、
さらに大豆を入れて混ぜ合わせる。

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丸め込んで「みそ玉」を作り、

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それを空気を入れないように容器にぶちこむ。

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すると…

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完成。

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あとは半年、日の当たらない風通しのいい場所に置いて熟成を待つだけ。

たった1時間で3キロものおみそが出来てしまう。
(力作業で汗は垂れ流れるけど)みそ作りは超簡単!!
講師である豊田さんの逞しい助けも借りまくってさらにおいしいみそが出来たに違いない。

生きてる栄養価抜群のおみそは、
・朝飲めば老廃物や毒素を体から追い出し、
・大豆に含まれるレシチンが脳の老化を防いでボケ防止になり、
・アミノ酸が体細胞の老化を防ぎ、
・微生物が栄養成分を生成し…
と、さながら誰もが望んだ不老不死の薬みたいな効能をおみそは持っているらしい。
錬金術に手を出さなくてもここにあったかー!

肝心なのはおみそ汁を作るとき、みそを入れてから沸騰させないこと。
具だくさんの野菜スープを作り、お湯を止めてみそを溶き入れる…
さすれば与えられよう、若々しい身体、そして脳が…!

「生きている発酵食品」の素晴らしさに目覚めたヘルシーうさこ、
まだまだ発酵生活は終わらないのである。

 

 

 

糀屋「雨風」〒593-8322 大阪府堺市西区津久野町3丁目32-11
みそ作りは随時受付中。詳しくはこちら→http://www.amekaze-sakai.com/
※味噌の熟成期間は味噌の種類によって異なります。今回作成したのは「堺みそ」。