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人間は、広い世界のほんの一部で生きている。
全てを知ることはできない。
世界のどこかには、自分の知らない何かを熱狂的に愛してる人がいる。研究する人がいる。
そんな人が集まると、小さなブームになる。
誰かの世界を、少しだけ覗いてみちゃおう。
それが「うさこの覗いた世界」なのだ…!

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近頃、よく身近で「東京マラソンに参加しました」とか「大阪マラソン落ちたー!」とかいう発言を見かける。
箱根駅伝に熱中する人もいれば、
スイーツを食べながら走るスイーツランや泡まみれになりながら走るバブルランといったファンラン(お楽しみ系ランニングイベント)も多い。
どうやらランニングが、今までにないブームになっているようだ。

わたしはずっと長距離が嫌いだった。

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マラソンの授業があれば考えるのはいかにして休むか…。
無理やり熱を出したりして保健室へ逃げ込んだことも少なくない。

そんなわたしにとって、「走る」という行為は
見るにしても、自分がやるにしても、
一度たりとも魅力を感じてこなかった。

つらい、苦しい。楽しくない。
そんなマイナスイメージばかり。

だから何故みんながここまでハマるのかが分からない。
分からないなら、実際にやってみるしかない…!
長い時を越えてマラソンサボり少女の封印を解く日がやってきたわけだが、
いきなりランニングイベントに出ても「死ぬな」と思ったので
まずは練習ということで、adidas RUNBASE大阪へと足を運んだ。

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adidas RUNBASE大阪は、ショッピングモール「もりのみやキューズモールBASE」の屋上に設置された300メートルの屋外コート。

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風が気持ちよく景色も見渡せて、信号や車、通行人にも邪魔をされない絶好のランニングコートだ。
ここでは週に一度、「ランニングクリニック」というランニングのスペシャリストによる無料ランニングイベントが実施される。
その日行われたのは「お花見ラン~大阪城編~」。全レベル対象。
取材依頼時、「あまり走った経験がないのですが、初心者が参加しても大丈夫ですか?」と尋ねたところ
「大丈夫です。多分」と言われたので多分に若干の不安を抱きつつも満を持して参加するに至ったのだ。

なにはともあれ、RUNBASEに到着。
ウェアとシューズもレンタルすることができるということで利用してみたが、びっくりするほど部品が多い。
スポーツブラ、タンクトップ、透け感ある妖精風レイヤーTシャツ、ジャージ、揃いのショートパンツ、ロングタイツ、そしてやさしいパープルのランニングシューズの計7点。
凄まじい女子力だ…。

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着用するだけで、一気にオシャレOLランナー感が醸し出される。
ここまでたくさんの部品を装着して、走らないわけにはいかない…!
士気を上げてくれる、頼りがいのあるランウェアだ。

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時間になると、先生を中心にして集合した。
まずは準備運動から始まる。

続いて座学。テーマは「目標を口にしてみよう!」。

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先生は「走るのに一番大切なのはメンタル」と語る。
「自分が叶えられそうな、でもちょっと頑張らないといけない目標を作るのが大事。笑顔でゴールするとか、絶対歩かないとか、なんでもいいけどそれで自分を追い込むことでメンタルが強くなる」
なるほど…。
わたしは初めてということでみんなの前で発表する機会こそなかったが、「楽しんで走ろう、走るのを好きになって帰ろう。」と胸の中でひっそり目標を定めた。

「じゃあ走りましょう!ここに戻ってくるのは1時間半後です。
意気込んだのもつかの間、先生から信じられない言葉が発せられた。
いつも駅まで走るだけで息を切らすわたしが…?
10分で限界のわたしが…?
一時間半…?
わたしの動揺を置いて非情にもお花見ランは始まってしまったのだ。

もちろん、定期的に走っているみんなと同じスピードなわけもなく
わたしはみんなを追うようにして走る。

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一緒に走ってくれたのは、集団の最後を守る役目のスタッフだ。
彼が「大丈夫ですか」と声をかけてくれることで、わたしはひとりじゃないんだと思えた。
その気持ちが、わたしを前へと走らせる。
みんなが話しながらワイワイ走っていたので、
わたしも彼にたくさん話をしてもらった。
黙っていたら自分の浅い呼吸を聞いてどんどんつらくなるが、
無理やり聞き出した彼の男子校生活トークで辛さを忘れられた。
わたしが話をする余裕は欠片もなかった。

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走る、走る、走る…。
周りにどれだけ花見客がいようと、屋台の香ばしいかおりが漂おうと、走り続ける。
息が上がろうと、メガネが汗でずり落ちようと、走り続ける。

いっぱいいっぱいすぎてほぼ記憶がない中で忘れられないのは、
休憩スポットについていたみんなが遅れて到着したわたしを拍手で出迎えてくれたことだ。

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あたたかい…。

共に走り抜くことで、こんな絆が生まれていくんだね…。
いろんなことを話して、
辛い気持ちを共有して、
さらに高い壁をも、一緒に越えてゆく…。

走るのって楽しい…。

走行距離7キロ。
よく走る人にとってはなんでもない距離だが、
運動経験ゼロのわたしにとっては驚愕の記録だ。

参加者の皆さんに話を聞いてみた。
「健康づくりで始めたけど、どんどん走れるようになるのが楽しくてもっと走れるようになりたいと思うようになった」
「一人でも走れんのに何で集団でやるんかな?と思ってたけど、いざやってみたら楽しかった!一人の10キロとみんなの10キロは全然違う」
ストイックなランニングというスポーツながら、みんな「楽しい」という気持ちが一番にあるようだ。
楽しみながら頑張る…今はそういった頑張り方もありらしい。

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終了後は筋肉痛と疲労に沈没。
しかし「7キロ走り抜いた」記憶は、わたしの中で輝かしい勲章である。

時間が経って、「またやってみてもいいかもしれない」とうっかり思う自分がいるのであった。

 

adidas RUNBASE…東京、大阪にあるランナー専用施設。
http://adidas.jp/running/runbase/index.html
東京:皇居より徒歩3分
大阪:JR・大阪市営地下鉄 森ノ宮駅より徒歩1分
利用料金700円/1回(ロッカー、シャワー利用含む)
シューズレンタル100円、ウェアレンタル500円