最近でも何かと主人公の座をかっさらいがちな、戦国武将「織田信長」。
歴史に造詣が深くなくても、
聖地を巡れば楽しめる!?
安土城で織田信長に想いを馳せてみた。

 

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人間は、広い世界のほんの一部で生きている。
全てを知ることはできない。
世界のどこかには、自分の知らない何かを熱狂的に愛してる人がいる。研究する人がいる。
そんな人が集まると、小さなブームになる。
誰かの世界を、少しだけ覗いてみちゃおう。
それが「うさこの覗いた世界」なのだ…!

 

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これはひとりの歴史オンチが歴史を探訪する物語である。

 

歴史。
日本の歴史は世界的に見ても長く、
それは調べれば調べるほど奥が深い壮大なストーリーだ。
2000年以上に渡ってこれまでたくさんのヒーロー・ヒロインを輩出してきたといっても過言ではないだろう。
学生の頃「日本史」の勉強として詰め込んできたものはほとんど忘れてしまったけど、
漫画や小説を通じて「人生」として見るとそこには驚くような策略や、運命のいたずら、
人の美学や生き様が見られたりする。
紀元前の卑弥呼あたりから始まり
動乱の幕末に至るまで、誰もが知っている人物も数知れず。
興味を持って接すれば楽しいことが待っているのは分かっているのだが、
積極的に歴史を摂取できない自分も否めない。

 

知り合いの歴史大好き女子を見ていると、
知らない身からしたらただの「お墓」や「古民家」が
とても意味あるもののようで、羨ましく見えることがある。

 

わたしは…大切な場所を見逃している…!?

 

わたしももっと歴史に親しみたい。
先に有名な史跡を巡る「聖地巡礼」することで勝手に思い入れを作れば、
大きな歴史の中に身を任せられるのでは…!
わたし織田信長で有名な滋賀県安土へと赴いた。

 

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信長といえば、数多くのドラマや映画、ゲームでもひっぱりだこのキーパーソン。
とはいえ織田信長に別段思い入れのない人生を歩んできたわたしのイメージといえば、

 

・なんかすごく豪快な感じ

・順調に天下取りに行ってたのに部下に殺されてしまう

・カッカッカと笑う

 

これくらいのもの。最後のなんて何の根拠もない。
安土といえば「織田信長の場所!」とは思ったものの、
実際どうやってそこで過ごしてきたかは存知あげない。
「安土城」もてっきり実在すると思っていた。

 

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しかし今の名は「安土城址」。
そう、既に城の姿はなく
彼が居城を構えた栄華はとっくに過去のものになっていた。

 

彼が安土に拠点を移したのは、彼の人生のだいぶ後半43歳の出来事だ。
そもそも戦国時代とは各地に「戦国武将」と呼ばれる武将がいて、国を乱立させ
天下統一を目指し陣地を取りあう、名の通り戦だらけの時代。

 

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尾張の国(今の愛知県)の武将の家に生まれた信長、
なんとびっくり2歳にして城主となり24歳で弟を暗殺している。
時代とはいえあまりに重すぎる身の上。
身内でさえ信用できないほど周りは敵ばかりだ。
子どものころは度重なる奇行で「大うつけ(大ばか者)」なんて呼ばれていたらしいが、
それも暗殺されないためにバカを演じていたという説もあるらしい。
18歳で父親の死により家を継いでからメキメキ頭角を現した信長、
尾張だけでなく美濃(岐阜県)、伊勢(三重県)、近江(滋賀県)を支配するまでに至る。
琵琶湖というものを戦略的にも通運的にも大事にした信長は、
湖の傍らに安土城を建て、3人の家臣たちに他に3つの城を建てさせた。
今、琵琶湖はひとつの湖だが
かつては大中の湖に囲まれもっとドでかかったらしい。

 

その中でも安土城はたいそう豪華絢爛だったそうだ。
天守閣の柱は朱塗りで、内部は黒漆塗り、瓦には金箔。

 

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ポルトガル人の宣教師による「こんな壮大な建築見たことない」との言葉が残されている。

 

しかし住み始めてたった3年で
信長は本能寺の変にて命を落とし、また城も追うようにして焼失。
そして400年経ち、
今は山のような姿でわたしを出迎えてくれた。

 

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(マジで登山)

 

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(城から見える景色)

 

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直接今姿かたちを見ることはできなくても、
長い歴史の中で、人々が生きてきた痕跡は各地にある。
大きな城だけじゃない。

 

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大津にある国宝の「三井寺」にもまた、信長が本陣を置いたこともあったという。
そこで生きていた彼らの足跡は、
それはまるで家の柱の傷のようにわたしたちの生活のなかに溶け込んでいる。
どこかへ行くときに。家の近所に。
気に留めなければ見過ごしてしまう、誰かの痕跡を
ちょっと覗いてみると楽しい発見が増えるかもしれない。

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