ここ数年で一気にブームが起こり、その名を轟かせた「ボルダリング」。

今でも、へっぽこな初心者が飛び込めるのか。

挑んでみるべく、わたしはボルダリングジムへと向かった。

 

image

image

 

人間は、広い世界のほんの一部で生きている。
全てを知ることはできない。
世界のどこかには、自分の知らない何かを熱狂的に愛してる人がいる。研究する人がいる。
そんな人が集まると、小さなブームになる。
誰かの世界を、少しだけ覗いてみちゃおう。
それが「うさこの覗いた世界」なのだ……!

 

image

 

訪れたのは大阪・天神橋筋六丁目にある「マッシュルーミング」。

ガラス張りの壁からは、例のでこぼこな壁が窺える。

 

中に入ると、迎え入れてくれたのはジムを経営する川又夫婦だ。

 

image

 

このジムはおふたりのボルダリング好きが高じて誕生した。

 

ボルダリングは、ホールドと呼ばれる突起を掴んで3~5メートルの高さをよじ登るスポーツ。

 

image

 

「床には30センチのウレタンが敷いてあります。やわらかいんで、よほど変な落ち方しないと怪我しないですよ」

確かに寝そべっても気持ちよさそう。

事故が起こりにくいというのも、体力に自信がないわたしからしたら安心な要素だ。

 

ボルダリングのルールは非常にシンプル。

コースによって掴んでもいいホールドが決められているので、スタート地点のホールドを両手で掴み、よじ登って、ゴールをまた両手で掴む。

「試しにやってみますね」と奥さんのあずぱんさんは一番難易度の低いコースをスイスイ登っていった。

 

image

 

1分かかるかかからないかで頂上へ到達。

「歩く」「走る」くらいスムーズにこなすのを見て、「あれ?わたしにもできそう!」と錯覚したわたしは早速ボルダリング用の靴をレンタルして登ってみることにした。

 

image

 

待って。まずこのスタートの態勢がしんどい。

忘れてた。あんまり壁にしがみついたことないんだった。

両手で必死にスタートを掴む。あ、そうだ、上に登るのか。

 

image

 

ヨタヨタ登っていくと、何とか頂上まで辿り着いた。

 

image

 

やったー!わたしでも登れるんじゃー!今夜は祭りだー!!この達成感がボルダリングかー!!!

うれしくて振り返った瞬間に気付く。

どうやって降りるの…?

降り方にはルールがなく、どのホールドを持ってもいいし飛んでもよいはずだが、見えない恐怖が募る。

恐る恐る足を伸ばしてちょっとずつちょっとずつ降りて、

 

image

 

最後は落下した。やっぱりウレタンがやさしかった。助かる。

 

すっかり満足感でいっぱいだったが、今のコースは難易度が一番低いもの。

「次はさっきのよりもちょっと難しいコースへ行きましょう」

 

image

 

示された次のコースは、既に平坦な壁ではなかった……。

わたしは登ってみたものの、途中でどうすればいいのかさっぱり見出せず断念した。

そんなわたしに、あずぱんさんからアドバイス。

「登る前にコースを見て、スタートからゴールまでどのように登るのかイメージする事が大事です!1手目どちらの手を出すのか、その次は、さらにその次は……というふうに考えてから登ると、自然と次の手が出せますよ」

意外にもボルダリングは頭脳戦でもある。

むやみやたらに登ろうとしたって登れないのだ。

さらに「右手から始めてみてください」とヒントというよりほぼ答えをもらって、わたしは再び壁に挑んだ。

 

image

 

なるほど無理がない!

先ほどのように体が絡まらず、スッスッと手を伸ばせる。

 

image

 

やったー!頂上やー!!

「登れる」も楽しいけど、「登れなかった壁に登れる」はもっと楽しい。

 

わたしは運動もしていない大人にボルダリングはハードルが高すぎると思っていたが……。

「そんなことないですよ!わたしも30歳を過ぎてからボルダリングを始めました。ここに訪れるメインのお客さんも30代です」とあずぱんさん。

小学4年生から70代くらいまで男女問わず、いろんな人が訪れるそう。

もちろん初心者も大歓迎で、アドバイスもくれる。

「ボルダリングって、どれくらいやるか自分で選べるんです。趣味でやってもいいし、がっつりスポーツとしてやってもいい。普段ここでトレーニングして、休日岩場に登りに行く人もいます」

話している間にもいろんな人が訪れては、壁に挑んでいた。

「わたしはクライミング初めてめちゃくちゃ絞れました。腹筋も割れましたし、筋肉質になりました」

さらに登れなくなるのがイヤだと思って食べ過ぎなくなった、と続ける。

意識まで変えてしまうなんて、ダイエットとしても素晴らしすぎる。

 

頑張るも休むも、全ては自分のペース。

 

image

 

「ガツガツ登れるものじゃないので、休みながら楽しんでもらえれば」と休憩スペースや漫画まで用意してあった。

 

少しずつ自分を成長させて、登れる壁を増やしていく。

ひとりで黙々とストイックになれるスポーツが、大人たちに人気だ。

 

 

ボルダリングジム『マッシュルーミング』

http://mushrooming.co/

大阪市北区天神橋7-12-14 グレーシィ天神橋103

TEL:06-6809-3540

平日14:00~23:00 土日祝10:00~20:00

施設利用料:2時間券1,620円(初回はシューズ・チョーク無料、レッスン付き。会員登録料別)