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11月某日 東京

昨日は半年ぶりに、我々のバンド『とりマリ&エゴサーチャーズ』のワンマンライブがございました。半年ぶりといっても、別ジャンルの職を持ったメンバーの混在するアマチュアバンドにしては、とても高い頻度のような気もするのですが、今やこのバンドのライブは、自分の人生にとってかけがえのないイベントとなっています。

バンマスは漫画家で、現在一緒に共作も手がけているとり・みき氏。ベースもドラムもキーボードもプロとして一線で活躍する凄いミュージシャンで構成されているこのバンド。とりさんから声をかけていただいたときは何も深く考えずに「わーい、やりましょう!」なんてリアクションで気軽に参加することにしたのでした。

しかし、今更ですが、こんなメンツの中に混ぜてもらえるなんて、冷静に考えてみればみるほど「ただの素人の音楽好きが、こんな贅沢許されるのか!?」と畏れ多い気持ちにならずにはおられません……。

 

私は子どものときから少し変わった音楽の嗜好を持っていて、クラスのみんなが西城秀樹や郷ひろみに夢中になっていたころ、ひとり、毎週日曜日にNHKのFMラジオで放送されていた『中南米の音楽』に熱狂し、ブラジルやキューバといった国の音楽にすっかりハマっていました。邦楽も聞いてはいましたが、歌謡曲というジャンルではなく、シュガー・ベイブやはっぴいえんどなどの、当時にしてみれば渋い大人のグループ音楽だったり、とにかくエンターテインメント面においては、周りのみんなとは何一つ共有するものを持てずに孤立しがちでした。

 

クラシックのプロのミュージシャンである母親的には、私にはなんとかクラシックの道に進んでもらいたいという思いもあったようですが、私は結局なんとなく、アフリカの影響を留めた南米系の音楽や、そういったニューミュージックに傾倒し、気がついたら自分でも曲を作ったり、歌ったりする子どもになっていたのです。当時の私を知る友人なら覚えているかもしれませんが、ひとり籠りきりの作業での自己満足では気持ちが満たされず、彼女たちを無理矢理自宅に招待しては、私の自作自演ライブに立ち会ってもらったこともありました……。今思えば迷惑な話ですが、付き合ってくれた友人たちの寛容さは素晴らしかったと思います。