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沖縄編2 本島最高峰「与那覇岳」の豊かな森を歩く!

今回目指すのは、沖縄本島の最高峰「与那覇岳」(503メートル)。沖縄自動車道で麓の国頭村に向かう。那覇市内から約2時間。国道58号線に入り、海沿いを快適に進む。美しいコバルトブルーの海に癒される。

 

このあたりの沖縄北部は「山原」(やんばる)といって、緑の大自然が色濃く残っている地域。深い森の中では特別天然記念物のヤンバルクイナ、ノグチゲラをはじめ、さまざまな動植物が古の時代から命を紡いできた。そんな聖地に入るのだから、貴重な自然を傷めないよう心掛けたい。

 

与那覇岳の登山口に向かう。R58から奥間林道をひたすら進む。国頭村森林公園の看板を過ぎてしばらく行くと、大黒林道との合流点に突きあたる。駐車スポットにクルマを停め、案内板をチェック。すぐ先にある登山道入口に向けて歩き始めると、下山してきたハイカーに出会った。「道はどうでしたか?」と尋ねると「分岐が多いから、道を間違えないようにしてください。山頂までは1時間ぐらいですかね」と親切なアドバイスをくれた。

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亜熱帯の巨大植生群はさながら“ジュラシック・パーク”!

歩き始めは快適な散策が続く。亜熱帯の植生に囲まれた緩やかな道をのんびりと歩いていく。道の両脇には巨大なシダが生え、クワズイモがサトイモに似た大きな葉を広げている。樹上ではさまざまな鳥がさえずり、さながら映画『ジュラシック・パーク』の世界のような趣だ。真上を見上げると、頭上に日本最大のシダ、ヒカゲヘゴが大きな葉を広げていて、樹木の間から木洩れ日が差す。沢音が聞こえてきた。左手に小さな沢が流れている。気持ちのいい道である。

 

やがて記念碑がある小さな広場に到着。ここからが本格的な登山道の入口だ。入口はロープがかけられた2mほどの斜面。急に道が狭くなり、両側に琉球竹や笹が生い茂る。

 

樹木に覆われた森を進むときは、常に帽子と手袋(軍手)を身につけていたい。帽子は庇があるものがいい。樹上から虫が落ちてきて、首筋に入り込んでしまうこともあるからだ。何カ所か分岐があるが、道標があるので迷うことはない。

 

途中、左手の藪の中から「グエ、グエ」といった低い鳴き声が聞こえた。なんだろう。それまで耳にした鳥たちとは明らかに雰囲気が違う。頭の中に?マークを残しながら歩を進める(下山後にカエルと判明しました)。

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本島最高峰の眺望は…

広場の登山口から20分ほどで最高点(503メートル)とおぼしき地点を通過。しばらく進むと道は下りになり、標識があらわれた。右手に進むとほどなくして山頂(498メートル)。一等三角点は設置されているが、周囲を樹林に囲まれ、なんと眺望はゼロ……。なんとも地味なピークである。木々の上を風がゴーッと音を立てて吹き抜けていく。ガスバーナーに火をつけ、コッヘルで湯を沸かして熱いお茶で乾杯する。

 

やがて下山開始。道の脇に、何カ所かネズミ取りのような罠が仕掛けてある。覗いてみるが何も入っていない。どうやらマングース捕獲の罠だという。ん……、ハブにマングースか。背筋に冷たいものを感じた。

 

やがて登り口の広場に戻ってきた。すると、そこに2組のハイカーが。女性の2人連れと、生後7カ月の女の子を連れた若い夫婦である。話を聞いてみると、名護市や地元、国頭村の方々だという。「暑くも寒くもなく、山歩きには今がいちばんいい時季ね」と楽しそうでいらっしゃる。古生代の森に迷い込んだような気分を残しつつ、海が美しいR58に戻ってきた。

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【与那覇岳】

歩行時間・距離2時間 約5キロ

 

標高差 約250メートル

 

<注意>

標高、標高差ともにたいしたことはないが、分岐が多く、「これまでに遭難騒ぎもあった。また、これからの時季はハブの活動が活発になる」(地元関係者)ので、途中の広場より先は、初心者だけでの登山は避けたい。広場までのトレッキング、散策でも充分に亜熱帯の山の雰囲気を堪能できる。

 

【問】国頭村役場企画商工観光課/☎0980-41-2101

 

やんばるの大人気パワスポ「大石林山」

本島最高峰を後にして向かったのは、パワースポットとして女性に人気の「大石林山」。一帯は、太古の昔、島建ての神、アマミキヨが降り立ち、聖地「安須社」を創ったという神話の舞台。2億年前(古生代)の石灰岩が長い年月をかけて雨水などにより浸食されてできた地形だ。大石林山はイヘヤ、シジャラの杜をめぐる自然と対話する場所である。

 

大石石林ある4つの散策コースから、一番人気だという「美ら海展望台コース」(700m、 約30分)を選択。スタート地点の精気小屋から歩き始めて、最初にあらわれるのが悟空岩。孫悟空が生まれた岩山をイメージして命名されたという。しばらく行くと、天上界、地上界の神々が集うといわれる「石林の壁」にたどり着く。

 

次のスポットは「生まれ変わりの岩」。巨岩の下部にポッカリ穴があいていて、そこを1回くぐると悪い過去を捨て去り、2回で全てをリセット、3回くぐると生まれ変わるという。そこから少し登ると「美ら海展望ステージ」。本島最北端の辺戸岬、その先には与論島まで一望できる絶景スポットである。崖下から吹き上げてくる爽快な風に当たりながら、いつまでも紺碧の海を眺めていたい。

 

帰路は亜熱帯自然林コースを通って。ソテツの群落や巨大なガジュマルにおおわれたヒーリングコースだ。パパイヤの木にも遭遇する。ここは映画『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』のロケ地にもなった場所だ。いくつもの気根を垂らした「御願ガジュマル」は、まるで山の神のよう。キジムナー(木の精)が宿るといわれるのも納得。

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民宿を始めて30年。趣のある小屋で味わう、おばぁの家庭料理

神話の地で1時間半余りのスピリチュアル体験を終え、今日の宿「やんばるくいな荘」

 

(国頭村)へとクルマを進める。夕方5時過ぎに到着。小屋の壁に書かれたヤンバルクイナのキッチュな絵が迎えてくれる。チェックインすると、おばぁが「晩ごはんは7時半にあそこの小屋で」と言う。

 

指定された時刻になり、小屋に入ると、真ん中に囲炉裏があり、流木が燃やされていた。灯りはランプである。小屋の先客が2人。野生生物研究が専門の大学院生だという。この日はやんばるの森をめぐって観察してきたそうだ。

 

やがて、おばぁが登場。「今日は旧正月だからご馳走だよ」とにこやかだ。あっというまにテーブルがご馳走で埋め尽くされた。紅芋、ラフテー、ゆし豆腐 中身汁など地場の食材をふんだんに使った「うちなーてーげー料理」(沖縄の家庭料理)。どれも優しい味。

 

おばぁに聞けば、夫婦で民宿を始めて30年になるそう。この食事小屋も、「設計図もなくお父さんと二人で建てたの」とほほ笑む。「囲炉裏がいいですね」と言うと、「おばぁは海に流木を拾いに行くのさ」と言って笑わせる。ほのぼのとしたゆんたく(おしゃべり)。島時間がゆったりと流れていった。

 

【問】「やんばるくいな荘」国頭村字辺土名1278-6、☎0980-41-5506、1泊2食付き5,200円

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空港耳よりInformation ~那覇空港~

◎空旅といえば、忘れちゃいけないのがやっぱりおみやげ。

「ANA FESTA」で聞いた、那覇空港でのおすすめのおみやげは次の3つでした。

・ナンポー通商 「べにいもたると」

・ロイズ石垣島 「黒糖チョコレート」

・南風堂    「雪塩ちんすこう」

定番強し!

◎「昨年末に最上級ラウンジがオープン♪」

ANAダイヤモンドサービスメンバーとLounge Access Cardホルダー向け最上級ラウンジ「ANA SUITE LOUNGE」。快適なラウンジスペースでは、スープ、パン、ワインなどに加え、シークワーサージュースや泡盛など沖縄ならではのサービスも。出発直前までリゾート気分を楽しめる。 ラウンジは全41席。沖縄の海を連想させるガラスオブジェなどのインテリアが沖縄らしさを演出している。

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次回は沖縄編の最終回。本部港からフェリーに乗って伊江島に渡り、島のシンボル「城山」を目指します。