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【天狗の森】1,485メートル 秋の山野草が咲く癒しの森をのんびりハイキング

高知の山歩き3回目は、愛媛県境にある天狗の森。日本三大カルストの一つ「四国カルスト」の東端にあり、豊かな森の中を「天空の爽回廊」と名付けられた遊歩道が続く。危険な個所はないので、初級者向きのハイキングコースだ(総行程9キロ)。

国道197号線から国道439号線に入り、四万十川支流北川沿いを走る。水田に稲穂がたわわに実っている。橋のたもとに曼珠沙華が咲き誇っているのを見つけ、車を停めて降りて行った。黄金の稲穂をバックに鮮やかな赤が映える。ビデオに収めていると老人がやってきたので挨拶。

「見事ですねえ」

「昔は嫌われとった花やけど、今はきれいに咲いてくれるからこの季節が楽しみやき」

「稲は四万十米ですか」

「うちは香り米の十和錦。ほとんど自家用やき」

清流には鮎が泳ぐ。このあたりの釣り方はオトリではなく、シャクリというひっかけ釣りが主流だと教えてくれる。のどかな光景に心が和む。

くねくねと曲がりくねった狭い県道48号線を30分ほど進み、ようやく天狗高原に到着。11時を過ぎていた。身支度を整え出発。登山道に入り、キャンプ場を抜けていく。石灰岩が露出した道をゆっくりと登る。道端に咲くレイジンソウの気品ある姿が印象的だ。目の前に天狗の森が迫ってくる。歩き始めて30分でピークに到達。すすきの向こうに四国の山並みが連なる。

天狗の森からは森の中の小道を下っていく。姫百合平というかわいい名前の鞍部に着くと、60代の男女3人組が休憩中だった。挨拶をして先に進む。名前のわからない何種類もの山野草が静かに咲いている。キノコも数種類。シジュウカラだろうか小鳥が一心に枝をつついている。エサをついばんでいるのか。こちらの気配をまるで気にしない様子がおかしい。しばらく観察。再び歩き出すと、黒滝山に着く。苔むした樹木の横に山名を記した標識が建っているだけで、眺望はない。ここからは再び下りだ。横道と呼ばれる遊歩道に合流し、なだらかな道が続く。

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赤いヒメシャラ並木がつづく異次元空間と巨大な地面の割れ目

遊歩道をのんびりと歩いていると、やがて赤褐色の樹木があらわれる。ヒメシャラだ。幹は百日紅(さるすべり)に似ている。葉はまったくない。遠くから見ると15㍍以上伸びた赤褐色の幹が人の足のように見える。その並木が続く景色に、異次元空間に迷い込んだかのような錯覚をおぼえる。途中に説明板があった。

「ヒメシャラは百日紅に似たつばき科のきであるがこの地方では『あかた』と呼んでいる。非常に粘い木であるので昔はよく『だいがら』の杵にしたものである」

なぜ、この一角にだけ群落があるのだろうか。

なおも道を進むと、国の天然記念物に指定されている「大引割・小引割」に着く。「天狗の森と鳥形山のほぼ中間点で、海抜約1,110メートルに位置し、古生代二畳紀に属する赤色及び赤褐色のチャート(珪岩)にできた二本の亀裂」だという。地表の割れ目である。大引割は長さ80メートル、深さ30メートル、幅は3~8メートル。小引割は長さ100メートル、深さ20メートル、幅1.5~5メートルだという。地殻変動、あるいは大地震によってできたものらしい。ヒメシャラ群落といい巨大な地面の割れ目といい、なんとも不思議な世界である。

帰りは遊歩道をのんびりと引き返す。いたるところに山野草が咲き、野鳥が心地いいメロディーを奏でる。途中からヒノキのチップを敷きつめた脚に優しい道に代わる。「天空の爽回廊」と名付けられたセラピーロードだ。この道を歩くだけでも、森林セラピー効果は十分体感できるだろう。15時過ぎ、出発点の登山口に戻った。4時間ほどの癒しの山歩きとなった。

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【四万十川カヌーツアー】秋空の下、「最後の清流」で水と戯れる

高知でぜひ体験したかったのが「最後の清流」四万十川でのカヌー下り。「川あそび+アウトドアのまち」江川﨑(えかわさき)にある「四万十・川の駅 カヌー館」の半日ショートツーリング(5400円)に参加した。この日の参加者は、20代、30代の男女4人に50代の筆者。河原でガイドさんにカヌー操作の講習を受けた後、いざ川へ。流れのゆるい所で、先ほどの講習内容を実演する。各自がマスターしたところで、いよいよ川下りスタートだ。

橋の下に白い波が立っている。1級の瀬である。「まずはあの瀬を超えていきます。スピードが出るようにパドルを漕いでください。そうすれば安定感が出ますから。途中から左にカーブしています」。ガイドさんのアドバイスに従い、瀬に突入する。正面から水しぶきがかかる。負けないように必死に漕ぐ。カーブの所で横から波が来る。パドルで進路を変え、なおも突き進む。スリリングな一瞬だ。なんとか最初の難関をクリア。ホッとする。後ろにいた女性が沈(ちん・沈没)した。さっそく、ガイドが近づく。女性はカヌーからうまく抜け出し、プカプカ浮いている。沈からの脱出法も、講習通り、うまくいったようだ。記念写真まで撮っているから大丈夫!

あとは、ほとんど流れのゆるいところをのんびりツーリング。秋の爽快な青空の下、気分は「野田知佑」(日本のカヌーツアーの第一人者)である。カヌーの魅力にすっかりハマってしまった。今度は1日ツアーで心ゆくまで楽しんでみたい。

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【沈下橋】江川﨑周辺にはレンタサイクルで行ける沈下橋が3か所

四万十川の名物といえば、欄干のない沈下橋。江川﨑周辺にはレンタサイクルで見物に行ける沈下橋が3つある。中半家沈下橋(全長126メートル、幅4.3メートル)、長生沈下橋(全長120メートル、幅3.1メートル)、岩間沈下橋(全長120メートル、幅3.5メートル)で、いずれも駅から20~30分。岩間沈下橋はTVやポスターにもよく登場する有名スポットだ。

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ANA 山ガールの高知自慢

とさでん交通株式会社 航空部空港第一課
濵田 明日香さん
久保田 美智さん

全国初!人名を愛称にした「高知龍馬空港」

高知といえば坂本龍馬です。高知空港は2003年に全国で初めて人名を用いた「高知龍馬空港」という愛称を付けました。今年10月17日には「空の日」エアポートフェスティバルで、高知を舞台に活躍するユニット「いちむじん」作曲のオリジナルソングの発表・生ライブも行いました。空港内の出発ロビーには、はりまや橋のミニチュアセットや実物大の龍馬像などがあり、出発前のお客様の記念撮影スポットになっています。

お遍路さん用の更衣室(無料)もご好評をいただいています。空港に到着された後でお着替えされる方、お遍路を終えて出発前にお着替えされる方、さまざまですね。

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高知県はひとつの「大家族」です!

高知県のいちばんの魅力はなんといっても人。「家族」のような温かさですね。「高知県はひとつの大家族やき」のキャッチフレーズで高知県などが振興キャンペーンを行っています。私たち空港スタッフも全員「高知家」のバッジを付けて、家族のようなおもてなしに努めています。みなさん、龍馬生誕170年の高知にぜひ遊びにいらしてください!

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