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みなさま、明けましておめでとうございます!
今年もオフグリッドに暮らす知恵や工夫や発見を等身大にお伝えして参りますので、どうぞよろしくお願いいたします!

昨年に掲げた目標は、〝2015年をオフグリッド元年にする〟。テレビや全国紙や様々な雑誌などで取り上げていただき、講演会まで開いていただき、わが家で開催するセミナーはいつも満席をいただき、手ごたえを十分に感じた一年。

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たくさんの方々に〝オフグリッド〟という言葉や考え方が届いたことを、とても嬉しく思っております。
今年の目標は、〝オフグリッドという言葉が2016年の流行語大賞を獲得する〟。みなさんと一緒に一代ムーブメントを起こしたいと思っています!

オフ=切る グリッド=送電網
オフグリッドとは、電力会社の電線から自立して、自分たちの暮らしに使う電氣は自分たちでつくって暮らす、いわゆる電力自給生活のこと。

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わが家には電柱も立っていないですし、電線も引かれていませんし、電氣メーターもありません。
代わりに、屋根に乗せた8枚のソーラーパネルと物置にある27kWhためられるバッテリーをつないで、家一軒分の電氣を全てまかなっています。つまり、東京電力に支払う電氣料金は毎月ゼロ円です♪

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太陽という天の惠みに生かされるこの生活は、石油や石炭や原子力など地球を傷つけて生みだす電氣ではないので心地よく、以前のような電力会社と契約した生活に戻りたいと思ったことは一度もありません。

私たちはいま、見えない「蜘蛛の糸」にがんじがらめになっている

このグリッドという網目は、電線だけではありません。身の回りを見てみると、驚くほど多くの線にグリッドされていて、わたしたちはその複雑な網目の中でがんじがらめになっていることがよく分かります。
例えば電氣の他に、ガス、水道、食糧など。これらはおカネを払わないと手に入らないので、おカネがないと生きていけません。
それはまるで蜘蛛の巣に引っ掛かった蝶のようで、殺されないために、なにかと蜘蛛におカネを支払います。蜘蛛は支配者であり、蜘蛛の糸はグリッドのイメージです。

電氣やガスは、地球の大切な天然資源を掘り返して取りだし、そして容赦なく燃やし、地球をひどく傷つけるもの。
お野菜などの食糧は、農薬や化学肥料を使って大地を汚し、地球や人々の健康を損なうものもあります。

どんなに納得がいかなくても、生きていくためには大切なおカネを払ってまで、危険なそれらを手に入れないといけません。
マンション時代のあの頃を思い出すと、生きていて苦しかったなあ…としみじみ思います。

一方、オフグリッドな暮らしになってからは、蜘蛛の糸をハサミでチョキチョキ切って、巣から羽ばたいて自由を得た蝶の感覚です。
電氣は、太陽という天の惠みでつくりだして、放射性廃棄物のような危険なものを出さず、満足して暮らしています。
ガスは、太陽光で料理するソーラークッカーを取り入れて、二酸化炭素を出さず、お日さまの力で楽しくお料理しています。
お野菜は、菜園で自然農に基づいて栽培して、大地を汚さず、安全で新鮮な生命力溢れるお野菜を食べています。
天地の力とその惠みは、この家の暮らしを支え、わたしたちの健康に大きく貢献してくれているのに、自然は1円たりともおカネを要求してきません。

自然と共に暮らすようになってから、〝余る〟という現象にきづきました。
太陽が昇れば、使い切れないほどの電力が生まれます。
その土地にあった野菜であれば、食べ切れないほどたくさん育ちます。
固定種という自然な種を蒔けば、そのたった一粒の種から千もの種が実ります。

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食べ切れないお野菜は友人や知人にタダでもらってもらい、有り余る種は欲しい人に無料で差し上げています。
できれば余った電力もバッテリーなどにためて、どなたかにお譲りしたいくらいです。
このような〝余る〟ことは、誰かに受け取ってもらえるだけでありがたいので、ここにもおカネは発生しません。
オフグリッドな暮らしは、いままで延々と続いてきたおカネを介した奪い合う社会を抜本的に覆し、分かち合う社会やGive&Giveな平穏な社会を創りだせる可能性を秘めていると、わたしは確信しています。

支配者や権力者が自分たちに都合のいいように、おカネがないと生きていけない世界をつくり、わたしたちはそのグリッドに繋がれていたんだ

昨年末にわが家で開催したオフグリッドセミナー。それに参加された同年代の男性が、示唆に富んだ興味深い言葉をかけてくださいました。
「チカさん、マトリックスという映画を知ってますか?チカさんは首に繋がれたあのコードを外して、マトリックスの世界から脱出した人みたいだなと。あの映画の中で仮想現実の世界にいる人たちって苦しそうですよね。でも、チカさんはそこから抜け出て、真実の世界でいま生きているから、こんなにげんきなんでしょうね。マトリックスって本当に抜けられるんですね!」

この方はとても鋭いと思いました!そうです、まさにグリッドとはマトリックスのことなんです!
この映画を観たことがない人のために、内容をごく簡単に一言でまとめると、「現実だと思っていたものは、実は誰か(この映画ではコンピューター)によってつくられた仮想現実に過ぎなかった」というもの。
グリッドの中でしか生きていけないように見せかけたこの社会構造と一本一本のグリッドにきづくと、大半が幻想であることにきづきます。
支配者や権力者が自分たちに都合のいいように、おカネがないと生きていけない世界をつくり、わたしたちはそのグリッドに繋がれていたんだと。
電力会社はわかりやすい例だと思います。電氣は電線がなくとも、おカネを払わずとも手に入りますし、究極のところ電氣がなくても死にません(笑)

わたしはオフグリッドして、いま人間らしく生き生きと暮らせるようになりました。
自分たちが自然のシステムの一部になってしまえば、おカネがなくとも、自然はあらゆる力と惠みを尽くして生かしてくれることを実感しています。32年間見ていた悪い夢から覚め、平穏な世界に生まれ直した感覚です。
さあ、2016年はみんなでオフグリッドしてこの仮想現実から抜け出して、真実と喜びと希望に溢れる暮らしにシフトチェンジしませんか♪

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